「道路・舗装工事」とは、端的にいうと”道を整備する”ことです。
現代は、人の通行だけでなく、車両など重量のある乗り物が常に走り回っています。
人々が安全に生活を送るためにも、道路の耐久力・安全性を高めることは非常に重要なことなのです。
そして、道路・舗装工事を行う際には、多くの重機が使用されています。
今回は、この工事内容および重機について色々とご紹介していきたいと思います。
道路工事とは
工事の種類
これは道路を整備・修繕するための工事であり、各都道府県の道路管理者が行うものです。
そして、この工事は下記3つの種類が存在します。
・改良工事 :生活がしやすくなるように、道路を改良すること
・維持・修繕工事:老朽化した道路や標識などを直すこと
日本は、地震や台風の被害も多く、震災・水害に対しての対策工事も行われています。
基礎工程について
「基礎工程」は、工事の最初に行われるものです。
現在の道路は基本的にアスファルトを敷き詰めていきますが、基礎工程とはこのアスファルトを敷く前に地盤を固めて、材料表面を均一にする工程のことを指しています。
耐久力のある道路を作るために必要な作業であり、もしこの工程がきちんとできていないと、傷みや歪みの原因となり、道路が綺麗に仕上がらなくなります。
舗装工事について
これは、道路の地盤面をアスファルトやコンクリートなどで舗装するものであり、道路工事に関する様々な作業が終了した後に”工事の最終的な仕上げ”として行われます。
そして、道路工事全般で見ると、舗装工事に掛ける時間は非常に短くなっています。
ただし、道路の耐久性能と密接な関わりがあることから、その作業内容は非常に重要であり、道路を利用する人が安全に利用できるように様々な工程・工夫が施されているのです。
関連する重機
ここからは、道路・舗装工事を行う際に必要となる重機をいくつかご紹介していきましょう。
ブルドーザー
多くの人が見聞きしたことがあるであろう重機の一つであり、これを利用して道路の基礎となる”路床”を削って、地面を平らにしていきます。
尚、「ホイールローダー」という車輪で走行するタイプのものもあるのですが、道路工事ではパワーが必要となることから、車輪タイプのホイールローダーではなく、キャタピラタイプのブルドーザーが利用されることがほとんどとなります。
モーターグレーダー
前輪と後輪の間にブレードが付いており、それを利用して路床や路盤材を平らにしていく重機です。
“地面を平らにする”という点でブルドーザーと使用目的は同じですが、
モーターグレーダー:最終処理で、精密に仕上げる際に使用
と、それぞれ使用用途が異なります。
マカダム式ロードローラー
ロードローラーの一種であり、工事の随所で使用される重機です。
前輪と後輪に鉄製のローラーが付いており、基礎部分を締め固めるために利用されます。
尚、工事終盤の仕上げでもロードローラーを使用しますが、こちらで利用されるローラーはゴム製となります。
これは、
・アスファルト内部をより細かく締め固める
・表面を滑らかに仕上げる
などが主な役割です。
アスファルトディストリビューター
これは、アスファルト乳化剤を散布する機械です。
・タックコート :アスファルトが路面に吸着しやすくする
それぞれのコーティングを施し、路面表面を強化します。
路盤の表面を強化することにより、雨などによる破損を防ぎ、アスファルトとの接着性を高めることができるのです。
アスファルトフィニッシャー
これは、荷台のホッパーにアルファルト合材を入れ、底部からアスファルトを出し路面を敷きならす機械のことです。
道路の耐久力を上げるという重要な工程であり、上記のアスファルトディストリビューターとアスファルトフィニッシャーは、基礎工程から終盤工程まで幅広く使用されます。
その他
道路・舗装工事で使用される締固め用の機械は、他にも下記があります。
・タンピングランマー
・ハンドガイドローラー
いずれもコンパクトな小型サイズの機械であり、狭い場所でも作業が可能となります。
また、サイズも大小さまざまに存在し、場所に応じて適切なものを選択していくことも可能です。
まとめ
道路・舗装工事の中だけでも、実に様々な重機が使用されています。
また、重機は、トンネル工事や浚渫(しゅんせつ)工事・鉱山などで掘削を行う場合など、土木・建築工事において幅広く利用されています。
そして、重機ごとに専用の資格・免許を必要とするため、重機オペレーターの仕事に就く際は、どの重機を扱うのかをしっかりと把握しておく必要があります。
例えば、
- 締固め用機械運転者
- 車両系建設機械運転者
などが該当し、公道を走る際には「大型免許/大型特殊免許」なども必須となります。
用途によって多種多様に存在するので、気になった方は詳細を検索してみて下さい。