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未経験からCADオペレーターになる方法!向いている人の特徴は?

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建築業界などものづくりの現場において近年欠かせない存在になりつつあるCAD。

これまで手書きが当たり前だった設計図をパソコンで製図できるシステムです。

このCADを操作し、設計士やデザイナーの指示を受けて設計図を作成するのがCADオペレーターの仕事です。

建築など各業界の専門的な知識や国家資格がなくても働ける、システムの操作さえできれば年齢や性別は関係なく働けるなどの理由からCADオペレーターを目指す方も増えてきています。

今回は、未経験からCADオペレーターを目指すにはどんな方法があるのか、どんな人がCADオペレーターに向いているのかについて解説していきます。

未経験からCADオペレーターを目指せる人の特徴

CADオペレーターの求人には「未経験可」とされているものが多いです。飲食店のアルバイトなどの「未経験可」はその通り誰でも応募でき、採用される可能性も高いです。

ですがCADオペレーターの「未経験可」は少し意味合いが違います。ある程度の専門的な知識がなければ「未経験可」の求人に応募しても採用されない可能性があります。

「未経験可」のCADオペレーターの求人に応募する前に身に着けておきたいスキルを4つ紹介いたします。

CADの基本的な操作ができる

CADオペレーターの求人はまずCADが操作できることが前提になっている可能性が高いです。

とくに派遣社員としての求人や30代、40代以降のミドル世代に対しての求人の場合は必ず身に着けておいた方がいいでしょう。

資格を取得していなくてもある程度の知識がある、簡単な図面を作成できる程度のスキルは必要です。

CADはフリーソフトでも独学が可能ですが、未経験であればスキルを証明するために資格を取得することもおすすめです。

ある程度の構造力学を理解している

CADソフトは理系の知識がなくても基本的な操作さえ理解していれば製図が可能です。

しかし、今後本格的にCADオペレーターとして活動していきたいのであればある程度の物理学の知識は必要です。とくに建築業界のCADオペレーターとして働く場合は構造力学の知識も必要になります。

大卒レベルの高度な知識は必要ありませんが、製図をする過程で簡単な計算式が必要になるシーンもあります。高校の教科書レベルの知識は蓄えておくようにしましょう。

自分で考え調べることができる

CADオペレーターのメインの仕事は設計士、デザイナーの指示を受けて設計図を作成することです。

指示を受けるだけなので建築業界の中でも簡単な仕事だと思われやすいですが、実際にはそうでないシーンも数多くあります。

設計士、デザイナーの指示がいつも完璧だというわけではありません。製図をしている段階で違和感を感じたらすぐにその原因について考え、ミスのある箇所を調べ、設計士、デザイナーに報告して修正しなければなりません。

また、難しい製図を作成する場合はどうすれば効率的に製図ができるのか、どんな計算式が必要なのかを自分で考える必要があります。

未経験や経験が浅い内はできなくても仕方ない部分もありますが、今後も長くCADオペレーターとして働き続けたいのであれば製図をしながら自分で考え、調べる習慣はつけておかなければなりません。

コミュニケーションがきちんと取れる

CADオペレーターはパソコンに向かう時間が非常に長いですが、一人だけでできる仕事ではないのも事実です。

設計士、デザイナーなど指示をくれる相手と常にコミュニケーションを取りながら製図を進めなければなりません。

ミスを発見した、どうしても計算が合わない、わからない箇所がある、企業独自のルールなどがわからない、さらに指定された納期に間に合いそうにないなど、なにかあれば逐一上司に相談しましょう。

とくに建築業界は一つの遅れが全体の遅れにつながり、顧客の信頼を大幅に失う原因にもなってしまいます。

納期に間に合いそうにない場合でも早めに相談すれば作業を分担したり先輩に効率的な方法を教えてもらえたり、みんなで打開策を見つけていくことができます。

ギリギリになってミスや遅れなどが発覚して全体の行程に支障が出るということのないよう、報告、連絡、相談はこれまで以上にきちんとおこなうよう心がけましょう。

普段からよくコミュニケーションを取ることで、これらのやり取りもスムーズにしやすくなります。

求人の「未経験可」の意味を見極める

CADオペレーターの求人には「未経験可」が多いですが、企業の求人内容によってこの「未経験」のニュアンスは微妙に違います。

どんな「未経験」の種類があるのか、自分はどれに当てはまるのかを考えてみましょう。

職種知識のある業界未経験者

その業界で働いたことがなく、しかしCADオペレーターとしての経験がある人材のことを業界未経験者と呼びます。

CADはさまざまな業界で取り入れられており、建築、インテリア、自動車。機械、家電、アパレルなど、活躍できる場所がたくさんあります。

これまでインテリア業界でCADオペレーターの経験を積んできたものの条件ややりたい仕事が違うなどの理由で建築業界の求人に応募する場合は、業界未経験者としての応募になります。

業界で働いた経験がなくても、CADを扱った経験があれば比較的すぐに仕事に馴染むことができるので、応募する立場でも採用する立場でも非常に需要は高くなるでしょう。

業界知識のある職種未経験者

同じ建築業界でまったく別の仕事をしていた方がCADオペレーターの求人に応募する場合は職種未経験者扱いになります。

現場監督からCADオペレーターに、設計士からCADオペレーターになど、さまざまなケースがあります。

この職種未経験者はCADの操作の経験がなくても、その業界の知識がある、作業の流れや専門用語などを理解しているといった点で有利です。

CADの操作さえできるようになれば、その業界でCADオペレーターとしてだけでなく前職のスキルを活かした仕事もできるようになります。将来的にさまざまな仕事を任せられるスペシャリストとして活躍できるので、企業側にとっても採用するメリットが多いです。

職種も業界も未経験の人材

「未経験」と聞いてまず最初に思い浮かぶのがこの職種も業界も未経験の人材ですよね。

未経験の人材は採用した企業が一からすべて教えなければならないという負担はあるものの、先入観や他の仕事でついたクセなどがなく教えやすい、また採用される側も新しいことをどんどん覚えられるといったメリットがあります。

求人情報に「未経験可」の記載があり、さらに研修やOJTを徹底的におこなってくれることも記載されているなら、スキルがなくても意欲をアピールできれば採用される可能性が高いです。

新卒採用で思うように人材を集められなかったなどの理由で未経験の人材を募集している企業もありますので、常に求人はチェックしておきましょう。

理想の働き方ができる求人を探す

CADオペレーターは正社員、派遣社員、アルバイトなど、採用方法が豊富にあります。

正社員、派遣社員、アルバイト、さらにフリーランスといった働き方の中から、自分の条件や現状、ライフスタイルに合う理想の働き方を探していきましょう。

職種未経験者なら正社員

正社員のCADオペレーターを目指すなら、CADオペレーターとしての経験がなくても業界の知識はある程度持っている職種未経験者が有利です。

業界の知識がある、すでに経験を積んでいるのであればあとはCADの操作方法を習得するだけで、即戦力として企業に貢献できます。

正社員のCADオペレーターの募集はとくに若い世代に向けてのものが多く、業界の経験が浅くても意欲をアピールできれば採用される可能性も高くなります。

これまでの知識を活かしたいという方だけでなく憧れていた業界に飛び込みたいという方は正社員採用の求人にチャレンジすることもおすすめです。

正社員として採用されると給与が安定する、賞与があるといったメリットだけでなく、その企業内でキャリアアップできる可能性が高くなるというメリットもあります。

資格の取得をサポートしてくれる、CAD以外のソフトの使い方も教えてもらえるなど、その企業独自の特徴もチェックしておきましょう。

業界未経験者なら派遣社員

派遣会社に登録してからCADオペレーターの求人を探す方法もあります。

CADの扱いができればどの業界でも即戦力となりやすいため、CADのスキルがあることは大きな強みになります。よって、業界の知識はないもののCADのスキルがある業界未経験者がやや有利です。

派遣社員は若い世代への求人が多くなるのが一般的です。ですがCADオペレーターの場合は30代、40代以降のミドル世代に対しても多いのが特徴です。スキルさえあれば年齢に関係なく採用されやすくなるので、派遣社員としての働き方もチェックしてみてください。

派遣社員は不安定なイメージがあり、できれば避けたいと感じている方も多いのではないでしょうか。しかしCADオペレーターは時給が1500円を越える求人も多く、事務職の派遣よりも安定して一定以上の収入を得られます。

契約期間満了となっても確かなスキルがあるので別の企業との契約にもつながりやすく、長く働き続けられるでしょう。

また、派遣の中でも紹介予定派遣を利用すれば、一定期間派遣社員として働いたあとその企業に正社員として採用されます。

アルバイトなら未経験でも飛び込みやすい

CADはアルバイトの求人も多いです。アルバイトでは特別な資格やスキルを求められないことも多く、職種も業界も未経験であっても採用されやすいです。

学生よりはフリーターの方が採用されやすく、スキルよりも長くシフトに入れるかを重視している企業が多いようです。

最初はアルバイトとして採用してもらい、CADのスキルを身に着け、ゆくゆくはその企業に正社員として採用されることを目指す、または別の企業の正社員の求人に応募するなど、ステップアップを図るのがおすすめです。

アルバイトはとくに若い人材に向けての求人が多いです。業界も職種もまったくの未経験のミドル世代の採用は難しいかもしれません。

職種、業界知識があるならフリーランスも

職種、業界ともに知識や経験があるなら独立してフリーランスとして活動する方法もあります。

CADオペレーターの仕事はCADソフト、パソコン、さらにクライアントとやりとりできるツールさえあれば会社にいなくてもできます。そのため、フリーランスや別の会社に製図を外注している企業も多いのです。

また、設計士、デザイナーとして独立した人が副業としてCADでの製図を請けているケースも多いです。

働き方が多様化する現代において、より自由な働き方ができるフリーランスはおすすめです。家事や育児をしながら、好きな場所に移住しながら、時間や場所の制限を受けずに働くことができます。

フリーランスは仕事を見つけるまでが大変ですが、長期的に契約してくれる企業と出会うことができれば一定の収入は確保できます。

常に求人情報をチェックする、自分自身のスキルを磨いてできること、請けられる仕事を多くするなど、日々の前向きな取り組みも大切です。

CADオペレーター未経験者が取得すべき資格

募集内容や雇用形態によってはまったくの未経験者でも採用される可能性が高いCADオペレーターですが、応募するのに必要な資格はあるのでしょうか。

事前に取得しておくと有利な資格についても紹介します。

CADオペレーターの必須資格はない

建築業界で仕事を続けるためにはさまざまな国家資格を取得しなければなりません。国家資格を持っていないとできない仕事があったり、国家資格を取得することで任される仕事が増えたり、建築業界では国家資格は非常に重要です。

国家資格は専門の学校を卒業しなければならない、一定以上の実務経験が必要などの厳しい条件がありますが、CADオペレーターは現在専用の国家資格は作られていません。

その点では、CADオペレーターは未経験者でもスタートしやすい仕事と言えるでしょう。

国家資格はないものの、民間の資格はいくつもあります。これらの資格の取得はマストではありませんが、未経験で求人に応募する際には十分なアピールポイントとなります。

CADオペレーターはCADを扱えることが大前提のため、資格取得のために勉強をするだけでもスキルを身に着けられるでしょう。

建築CAD検定試験

建築CAD検定試験はとくに建築業界で活躍できるCADオペレーターを目指す方に取得してほしい資格です。

CADの資格の中でも日本でもっとも長い歴史を持つので、建築以外の業界に転職する際にも企業に信頼感を与えることができるでしょう。

実用的な製図のスキルがあることを証明する資格ですので、今後この業種で活躍したい方はぜひチェックしてください。

4級から準1級までがありま、4級は学生の団体受験用です。準1級を受験するには国家資格である一級建築士レベルの設計製図の知識、スキルが必要です。

CAD利用技術者試験

CADオペレーターとして実用的なスキルを身に着けたいのであればCAD利用技術者試験もチェックしましょう。

2次元CAD利用技術者試験3次元CAD利用技術者試験があります。

建築や機械系の業界で働きたい場合はとくに2次元CAD利用技術者試験の受験がおすすめで、製造系の業界で活躍したい場合は3次元CAD利用技術者試験の受験がおすすめです。

ですが建築業界でも3次元CADを必要とするケースも多いので、余裕のある方は両方の受験を考えましょう。

このCAD利用技術者試験は、CAD初心者の基本的なスキルをチェックする試験でもあります。自分の実力を把握するためにも受験してみることをおすすめします。

2次元CAD利用技術者試験は基礎、2級、1級があり、3次元CAD利用技術者試験には2級、準1級、1級があります。

その他あると有利な資格

その他、建築業界で活躍する上で欠かせない資格を所有していると有利です。

とくに業界の経験がある職種未経験者の場合は、今持っているスキルをしっかりアピールできるようにしておきましょう。

一級建築士、構造設計一級建築士など取得に高度な知識や経験が求められる資格を所有しているのであれば就職、転職を有利に進められます。

業界に関する資格を持っていなくても、Word、Excel、PowerPointなどを一通り扱えることを証明するMOSの資格も十分アピールできるポイントになります。とくに派遣社員の求人は製図以外にもこれらのツールを利用しておこなう作業を与えられることも多いので、所持している場合は履歴書に記載しましょう。

未経験からCADオペレーターを目指そう!

CADオペレーターは未経験からでもスタートできる仕事です。

需要が高く、さまざまな働き方ができるため、今後長く続けられる仕事を探したい、ライフスタイルの変化があっても続けられる、転職しやすい仕事をしたいという方に人気があります。

業界の知識、CADの知識などがあれば未経験でも有利ですが、完全な未経験者でもしっかり研修をしてくれる企業はたくさんあります。ですがCADオペレーターとして活躍するにはCADを使いこなすスキルはマストですので、常に勉強に取り組む姿勢は忘れないようにしてください。

自分はCADオペレーターに適しているか、どんな働き方が合っているのかを見極めて、就職、転職活動を有利に進めていきましょう。

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