大幅な建て替えや購入した土地を更地にする際には解体業者に作業を依頼する必要があります。
建築業者と違い解体業者はどこに依頼してもたいして作業内容が変わらないといったイメージがありますが、解体業者も選び方を間違えるとトラブルになる可能性があります。
実際に解体業者とのトラブル事例も多いため、巻き込まれないように注意しましょう。
解体業者の適切な選び方について紹介します。
解体業者の選び方!価格だけでなく品質を重視しよう
解体業者の適切な選び方を紹介します。
適当に選ぶのではなく、安心して作業を依頼できる業者を探していきましょう。
ホームページの参考価格は要チェック
解体業者を探す際にインターネットを活用する方は多いですよね。
その際参考価格もしっかりチェックしましょう。
一件激安で依頼を受け付けているように見えても、足場の設置代や廃棄物の処理代などの追加料金を一切表記していない可能性もあります。
料金表が掲載されている場合は隅々までチェックするようにしてください。
ホームページからチャットで気軽に相談できるシステムを取っている業者も多いです。このようなサービスを利用するのもおすすめです。
営業許可を取得しているか
解体業者であればすべて営業許可を得ている、しかるべき保険に加入しているというわけではありません。
中には営業許可を取得せず違法な作業をおこなっている解体業者もあります。
きちんとした解体業者であればホームページなどにきちんと営業許可を取得している旨が記載されています。
保険に加入している場合も同様ですが、この場合期限が切れた保険をそのまま記載している可能性もあるので注意しましょう。
必要であればどの保険に入っているか直接問い合わせて確認することも大切です。
見積もりの内容を丁寧に教えてくれるか
解体を依頼する前には見積もりのみを依頼することが多いです。
見積もりだけなら無料ですが、実際に依頼してから追加料金を請求される可能性もあるので注意しましょう。
見積もり書をチェックして、不審な点がないか確認してください。
ざっくりとした内訳だけでは、解体の知識がないこちらにとって不利になってしまいます。
さまざまな作業の単価や必要な機材についての費用、作業員の人数など、細かい部分まで分類して見積もりを出してくれる解体業者を選ぶのが賢明です。
実際の施工例を確認する
豊富に実績がある解体業者ならスムーズに作業を進められますし、トラブルに巻き込まれる可能性も下げられます。
どんな実績があるか、施工例をチェックしておくことも大切です。
ホームページに実績が写真付きで記載されていないか確認しましょう。
一軒家の解体作業だけでなくアパートやビルなど、解体を依頼したい建物と同じような案件を豊富に扱っている解体業者かチェックしてください。
複数の解体業者を比較しよう
解体業者を選ぶ上で大切なのが、複数の業者を比較するということです。
ネットで検索上位だった一件のみに見積もりを依頼してそのまま決めてしまうと、解体にかかる適切な料金相場や期間の相場、作業内容などをきちんと理解できないまま依頼することになってしまいます。
高額なy費用を請求されても、トラブルに巻き込まれても「解体はこんなものなのかも…」と諦めてしまうかもしれません。
ネットで検索して出てきた業者、地元で長く親しまれている業者、知人におすすめされた業者など、複数の業者をチェックして見積もりを依頼しましょう。
料金だけでなくサービス内容やスタッフの態度などから適切な解体業者を判断してください。
こんな業者に要注意!避けるべき解体業者の特徴
解体業者とのトラブルはたくさん報告されています。
自分は大丈夫と油断せずに、解体業者を見極めましょう。注意すべき解体業者の特徴を紹介します。
スタッフの印象が悪い
営業スタッフや見積もりスタッフの印象は非常に重要です。
営業や見積もりに来たスタッフが親切であれば丁寧な作業をしてくれるというわけではありませんが、横柄な態度やこちらが質問したときに嫌な顔をするようなスタッフがいる解体業者には注意しましょう。
このような解体業者は内部の労働環境が悪い可能性が高く、ノルマを達成するために不要な作業の費用を上乗せしてくるかもしれません。
そうでなくても解体には大きなお金がかかります。印象が悪い、なんとなく嫌な感じがする、相性が悪いと感じる解体業者とは取引をしないことをおすすめします。
なかなか連絡が取れない
相談をしたあとや見積もりを依頼したあとに質問したいことができたらまずはその業者に連絡をしますよね。
その際になかなか連絡が取れない解体業者には注意しましょう。
営業スタッフは一日中出歩いていることが多いのですぐに電話に出られないのは珍しいことではありません。
ですが一日以上折り返しの電話が来ないような場合は要注意です。
スタッフの管理体制が不十分である業者である可能性が高いです。
見積内容に不審な点がある
見積もりを出してもらったら金額だけでなく内訳もしっかり確認してください。
見積内容がおおざっぱすぎて詳細がわからない場合は注意が必要です。
複数の業者に見積もり書を出してもらうとわかりやすいですが、丁寧な業者であれば内訳も非常に細かく記載されています。
解体を依頼することは少ないのでなかなか判断が難しいポイントではありますが、不審な点がある場合は遠慮せずに質問しましょう。
その際に誠実な対応をしてくれるか、ごまかされるかによってその解体業者のレベルもわかります。
見積金額が安すぎる
複数の解体業者を比較したときに一つだけ異常に安い金額を提示してきた場合、その金額に飛びつかずに内容をよくチェックしてください。
解体には重機や足場、人件費などさまざまな費用がかかります。
基本の料金だけを記載して実際に作業が終わってから高額な費用を請求するという悪徳業者も少なくありません。
できるだけ安く済ませたいからと金額ばかりを見ているとかえって損をする可能性がありますので、安すぎる見積もり料金には注意してください。
契約書を発行してくれない
解体だけでなく建築関連の作業を依頼する際は、実際に作業が始まる前に契約書を作成してもらいましょう。
契約書の発行は当たり前のことのように思えますが、個人の業者などは意外と契約書を作成しないまま作業に入ることが多いです。
契約書がないと、作業後に聞かされていないことが発覚してもそれを証明できません。
ですが、契約書を発行しない業者がすべて悪質だというわけではありません。普段発行していない業者でも、事前に契約書の発行をお願いすれば優良な業者ならきちんと発行してくれます。
悪徳業者に依頼することで起きうるトラブル
解体業者の中には悪徳業者も潜んでいます。万が一悪徳業者に依頼してしまった際はどんなトラブルがおこるのかを確認しておきましょう。
トラブルに巻き込まれることで、依頼主が罰金を支払わなければならなくなる可能性もあります。
不法投棄をされる
解体業者が不用品を引き取った場合、それらを廃棄物として処分しなければなりません。これには処分料がかかります。
悪徳な業者に依頼すると、この処分料を節約するために不法投棄する場合があります。
不法投棄が発覚すると、不法投棄した業者だけでなく、依頼主にも責任が生じます。罰金を科せられたり、最悪懲役が科せられる可能性もあります。
料金があまりにも安すぎる業者の場合、廃棄処分料を差し引いた金額になっている可能性もあるので注意してください。
また、きちんと廃棄する業者であっても最初の見積もりでは廃棄処分料を差し引いておき、あとから費用を請求する場合もあります。
法外な費用を請求される
見積もりをきちんと確認せずにそのまま依頼してしまうと、あとからさまざまな追加料金を請求される可能性があります。
内訳もきちんと説明してくれずただただ法外な費用を請求され、訳もわからないまま支払ってしまうという方が少なくありません。
あらかじめ見積書の内容を確認しておくことが大切ですし、作業に入る前に契約書を作成してもらうことも忘れないようにしてください。
近隣トラブルの原因になる
解体作業に騒音はつきものです。
建物を壊す音だけでなく重機を動かす音や作業員の指示の声などが騒音になってしまうことも。
建物を壊す際のほこりも想像以上であり、近隣に迷惑がかかります。
優良な業者の場合、近隣に騒音やほこりが出ることをあらかじめ説明してくれるところが多いです。
ある程度の騒音やほこりであれば、事前の説明があったなら理解してくれるでしょう。
ですが説明もなしにいきなり解体作業が始まると近隣から良くない印象を抱かれてしまいます。
とくに作業期間が短すぎる場合は注意しましょう。急いで解体作業をすすめることでその分騒音やほこりもひどくなります。
また、路上駐車、路上で喫煙するなど、作業員の態度が問題となることもあります。
解体業者の探し方3パターン
解体業者はどのような方法で探せばいいのか、3つのパターンを紹介します。
それぞれのメリットとデメリットを確認して、自分に適した探し方を見つけましょう。
インターネットで検索する
近年はまずインターネットで検索する方がほとんどでしょう。
インターネットで「地名+解体業者」で検索すれば、近くで作業を請け負ってくれる業者を見つけられます。
とくにこれまで解体や建築などの依頼をしたことがない、土地勘がなくどこに依頼すればいいかわからないという方におすすめです。
インターネットを利用するメリット
インターネットで検索するメリットは、選択肢が豊富になるということ。
全国各地の解体業者を簡単に探すことができます。
ホームページの内容で比較することもできますし、最近はホームページからチャットやLINEで気軽に質問ができることも。
まずはインターネットで検索してみて間違いないでしょう。
インターネットを利用するデメリット
インターネットで検索するとさまざまな解体業者を見つけることができますが、ホームページに書かれていることがすべて真実とは限りません。
料金や実績、加入している保険などをごまかしている可能性もあります。
その業者のホームページだけでなく、口コミサイトなども参考にしましょう。
友人や業者から紹介してもらう
過去に解体作業を依頼したことがある友人や知人によかった解体業者を紹介してもらう、建築業者や工務店に解体業者を紹介してもらうという方法もあります。
実際に利用したことがある人から紹介されるので、悪質な業者に引っかかりにくくなります。
紹介してもらうメリット
紹介してもらうのは心強いですよね。
インターネットで検索すると選択肢が多すぎてどこがいいかわからなくなってしまった…というときにも便利です。
近くに解体を依頼した経験がある友人や知人がいる場合は相談してみましょう。
また、建築業者や工務店などと付き合いのある解体業者を紹介してくれることも多いです。
これから建物を解体してその上に建物を建てる予定がある方は相談してみてもいいでしょう。
その土地を購入した不動産業者に相談するという方法もあります。
紹介してもらうデメリット
紹介は一見安心できそうですが、料金が高すぎる、フィーリングが合わないと感じても今後の付き合いを考えて断りにくくなってしまうかもしれません。
複数の業者と比較もしにくく、解体の知識や相場がわからないままお願いしなければならないことも。
また、なあなあで済ませてしまう業者が多いため契約書を発行してくれない可能性も高いです。
紹介だから仕方ないとそのままにせず、不明点は質問する、契約書を発行してもらう、良くないと思ったら断ることも大切です。
比較サイトを利用する
比較サイトを利用すれば、一度にまとめて複数の解体業者の料金やサービス内容を比較できます。
あちこち解体業者に出向いたり見積もりに来てもらうのが面倒という方にもおすすめです。
どの業者がいいかわからない、できるだけ早く業者を決めたいという方は比較サイトを利用してみてもいいでしょう。
比較サイトを利用するメリット
比較サイトは、解体してほしい建物や解体してほしい日程などを入力するだけで、指定したエリアの解体業者の料金などをチェックできます。
それぞれの業者に見積もりを依頼して自宅に来てもらって見積もりを出してもらって…としていると決めるまでに何日もかかってしまいます。
比較サイトを使えば、スピーディーに解体業者を決めることができるでしょう。
比較サイトを利用するデメリット
比較サイトはそのサイトに登録した業者の結果のみが表示されます。
近くに優良な解体業者があっても、その業者が比較サイトに登録していなければ見つけることができません。
また、電話番号や住所などを入力しなければならないので、一度に複数の業者に個人情報が流れてしまいます。
さまざまな業者から電話がかかってきたり、飛び込みの営業が来たりする可能性もあるので注意しましょう。
油断大敵!信頼できる解体業者を選ぼう
解体業者の選び方について紹介しました。
解体は建築よりも適当に選びがちですが、悪徳業者に依頼してしまうとトラブルに巻き込まれたり後悔することになるかもしれません。
料金だけで決めたり、インターネットの検索結果だけで決めたりせず、実際のスタッフの対応や見積書の内容など隅々までチェックするようにしてください。
複数の業者を比較することで、費用相場やサービス内容も見えてきます。比較するには時間がかかることもありますので、期間に余裕を持つことも大切です。
今回ご紹介したような点に注意しつつ、自分に合う解体業者を見つけましょう。