建築業界で活躍できる人材を目指すために院への進学を検討する方も多いですよね。
建築業界で働いてから、専門性を高めるために院への編入を考える社会人の方もたくさんいます。
建築を学べる院は大学に比べると少ないとは言え、豊富な選択肢があります。
自分に合う院を見極めるためのポイントと、建築を学べる院の中でもとくにおすすめの院を5つ紹介します。
建築学科のある大学院の選び方
まずは建築学科のある大学院の選び方を考えましょう。
自分に合う院を選ぶのは当然ですが、将来を見据えた選択も必要です。
多くの院を比較した上で、自分に最適な院への進学を目指しましょう。
目指すべき分野の専門性が高いか
建築を学べる院といっても、各院で大きな違いがあります。
デザイン、意匠、構造、最新技術など、院によって違う専門性をよく確認しましょう。
その院を卒業してどのような進路に進んでいる人が多いのか、就職先や活動実績を確認するのもおすすめです。
現役でその分野で活躍している人が教授となって教えてくれるのか、どのような研修を受けられるのかも大切です。
院では大学よりもさらに専門的なことを学べますが、自分の学びたい分野でなければ2年間を無駄にしてしまい、就職やキャリアプランにも影響を与えます。
院の専門性だけでなく将来自分がどうなりたいかも考えておくことで、選ぶべき院の選択肢を減らしていくことが可能です。
活躍している卒業生は多いか
その院を卒業して活躍している人は多いかを確認してください。
建築士、デザイナー、研究者など、自分が憧れている人が卒業した院を選ぶ方法もあります。
院は大学よりもつながりが深く、院がきっかけで仕事のコネを獲得できることもあります。
卒業生がセミナーや講義に来てくれることもあり、多くの学びを得られるでしょう。
都市部の大学は研修にも有利
建築の院を選ぶなら、東京や関西など都市部の院の方がメリットが多いです。
都市部は建築の需要が高く、研修やインターンの選択肢も豊富で、院に通いながらさまざまな研修にも参加できます。
都市部では建築に関するイベントやセミナーに頻繁に開催されており、有名な建築士やデザイナーが講義に参加してくれることも多いです。
どうしても地方の院に進みたい理由がないのであれば、都市部の院の進学も検討しましょう。
都市部の院であれば、学生寮や学生アパートも充実しています。
大学の知名度は就職にも影響する
建築を学べる院の中でも、東京大学や京都大学、日本大学など、知名度の高い院は就職にも有利です。
偏差値も人気も高いため入試のための勉強も大変ですが、目指すだけの価値があります。
有名な院には業界で確固たる地位を築いている教授も多く、推薦状を書いてもらうことも可能です。
企業によっては院によって採用枠が確保されていることもあります。
院に進みたいもののどの分野を学びたいか明確ではないという方は、とりあえず知名度の高い院へ進むことも検討してください。
費用の総額も確認しておく
当然ですが院への進学には費用がかかります。
保護者の理解を得るとともに、自分でどれだけの金額を用意しなければならないかも考えておきましょう。
私立よりも国公立の院の方が総額を抑えられますが、地方の院だと都市部の研修に参加するための交通費なども高額になってしまいます。
地元から離れて進学する場合は寮やアパートで暮らす生活費の確保も必要です。
院は制作物の作成や教授の手伝いなどで多くの時間がかかり、大学生のころのようにアルバイトにはいそしめません。
奨学金や教育ローンなど、お金の面も必ず確認してください。
建築学科のあるおすすめの大学院
建築学科のある大学院は下記のとおりです。その中でもとくにおすすめしたい院を5つピックアップしたので、それぞれの特徴を確認しましょう。
- 東京大学
- 京都大学
- 早稲田大学
- 東北大学
- 東京藝術大学
- 東京理科大学
- 東京工業大学
- 横浜国立大学
- 名古屋工業大学
- 京都工芸繊維大学
- 日本大学
- 芝浦工業大学
- 明治大学
- 首都大学東京
- 千葉大学
- 足利工業大学
- 法政大学
- 福井工業大学
- 新潟工科大学
- 西日本工業大学
- 神奈川大学
- 近畿大学
- 日本工業大学
- 東京都市大学
- 東北工業大学
- 愛知工業大学
- 長崎総合科学大学
- 東京電機大学
- 金沢工業大学
- 福山大学
- 広島工業大学
- 中部大学
- 千葉工業大学
- 国士舘大学
- 明星大学
- 東洋大学
- 東海大学
- 関東学院大学
- 東京工芸大学
- 大阪産業大学
- 第一工業大学
- 北海道工業大学
- 摂南大学
- 日本文理大学
- 岡山理科大学
- 大阪工業大学
- 工学院大学
- 武庫川女子大学
- 鳥取環境大学
- 京都造形芸術大学
- 武蔵野大学
- 多摩美術大学
- 大阪芸術大学
- 長岡造形大学
- 京都精華大学
京都大学
京都大学では、計画、構造、環境、の観点から幅広い視点で建築を学びます。
建築は人々の生活の基盤となります。より快適に生活でき、地球環境にも優しく、安全な暮らしを提供できる建築物とは何かを丁寧に学べます。
人間生活環境や建築史、建築構法、建築環境計画など研究室も豊富にあり、自分の将来を思い描きながら理想の研究室を選びましょう。
京都大学の大学院を出ると、総合建築業や建築設計事務所など、大手企業へ就職する道も開けます。
知名度が高い大学なので就職だけでなく独立にも有利に働くでしょう。
東京大学
国内でもっとも有名な大学といっても過言ではない東京大学にも建築学科はあります。
東京大学では古建築や集落の保存といった内容から、最新の高層建築の研究、住宅の安全性を高める方法など、非常に多くの範囲を学べます。
有名な教授も多く在籍しており、国内最先端の技術、知識を学べる機会も豊富にあります。
院への入試試験は専門科目の他、外国語でも一定以上の結果を出さなければなりません。
口述試験、面接試験もありますが、専門科目と外国語の点数の比重が非常に高いです。
神戸大学
神戸大学は建築の中でも地域空間、都市空間を学べるのが特徴です。
さらに近年では、地球環境の保護につながるエコロジーについての学習にも力を入れています。
実践力を高めるためのインターンシップも充実しており、計画や構造などを学びながら実践力を高められます。
建築について本格的に学べる設備も充実しているので、卒業後はすぐに専門家としで第一線で活躍できるでしょう。
神戸大学で建築を学んだ学生の半数以上が院に進んでいることからも、院での学びの重要性がうかがえます。
早稲田大学
早稲田大学の大学院では、工学的な視点と芸術的な視点から建築を学びます。
とくに芸術的な観点から建築を学びたいなら早稲田大学がおすすめです。
建築についての基本的な知識はもちろん、院では実践に近い形で学習を進め、インターンなどで実績を積んでいきます。
早稲田大学で学んだ学生の7割以上はそのまま院に進んでいます。
創造理工学部建築学科は院も含めて6年分のカリキュラムを用意しているので、大学進学時から院への進学は視野に入れておく必要があります。
院を卒業すると大手ゼネコン会社や大手設計事務所、アトリエ系の設計事務所に就職でき、将来を考えて進学先を選びたい方にもおすすめです。
日本大学
日本大学では建築学の専門知識を深めるため、都市計画、環境工学などを学び、博士号の取得を目指します。
現役で活躍している有名な建築士や技術者を招いて講義を開いたり、学校外でイベントに参加したりなど、現場で活躍できる人材育成に力を入れています。
さらに、学生の声を取り入れてくれるので、より学びやすい環境を選びたい方にもおすすめです。
意匠設計、構造設計、さらに設備設計など、専門性の高い分野への就職に強く、将来専門的な知識を活かしながら働けますよ。