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内装デザインを学ぼう!インテリアコーディネーターの仕事内容を解説

この記事は約13分で読めます。

海外のおしゃれなインテリアブランドの参入や、国内の低価格のインテリアブランドの人気などから、インテリアにこだわる方は増えています。

新型コロナウイルスの影響で自宅にいる時間も長くなり、よりインテリアと向き合うようになったという方も多いのではないでしょうか。

モデルルームのような統一感のあるインテリアを目指すには、さまざまな知識を駆使する必要があります。

そこで役立つのがインテリアコーディネーターです。

インテリアコーディネーターとはどんな仕事なのか、どんな場所で活躍できるのか、必要な資格はあるのかなどをまとめてご紹介いたします。

インテリアコーディネーターの仕事内容を確認

まずはインテリアコーディネーターの仕事内容を確認しましょう。

インテリアコーディネーターの仕事はただインテリアの提案をおこなうだけでなく、内装デザインに直接かかわったり、クライアントと現場をつないだりと多岐に渡ります。

事前に仕事内容を確認し、就職してから後悔することのないようにしましょう。

内装インテリアを提案する

インテリアコーディネーターのメインの仕事は内装インテリアの提案です。

一般住宅だけでなく、店舗やファッションビル、オフィスビル、病院や学校などの施設の内装インテリアの提案をします。

クライアントからコンセプトや予算などをヒアリングし、それに適した内容を提案しなければなりません。

インテリアは家具の配置などだけでなく、床、壁、天井の素材から始まり、照明や日光の使い方、家電の使いやすさなど、さまざまな面から考えなければなりません。

ただおしゃれな空間を演出するのではなく、その空間で快適に動ける、リラックスできる、集中できるなど、空間の使い方まで考える必要もあります。

内装デザインに携わる

インテリアコーディネーターはインテリアだけでなく、内装デザインそのものに携わることもあります。

店舗や施設内のインテリアは家具の配置だけでなく、レイアウトや床、壁、天井などからこだわらなければなりません。

そのため建築家やハウスメーカー、内装工事会社とやり取りをすることもあります。

工事の現場で職人や現場監督と直接打ち合わせ、指示をするインテリアコーディネーターもいます。

そのためインテリアの知識だけでなく建築や内装工事、内装デザインについての知識も求められます。

インテリアのプレゼンをおこなう

内装のインテリアを決めるだけでなく、自分が考えたインテリアをクライアントにプレゼンするのもインテリアコーディネーターの仕事です。

クライアントの要望をどんな形で取り入れたのか、どんな工夫をしているのか、トレンドを取り入れた部分やコストをかけた場所、かけなかった場所、さらにクライアントの要望に応えられない場合はその理由などもわかりやすく伝える必要があります。

一つのインテリア会社に内装デザインを依頼するのではなくコンペ形式の場合もあります。その場合は他のインテリアコーディネーターのインテリアよりもいかに優れているかをクライアントに理解してもらわなければなりません。

インテリアコーディネーターは美的感覚も重要ですが、感覚だけで仕事をするのではなくきちんと言語化する能力、データや資料を作成して伝える能力も求められます。

現場とクライアントをつなぐ

スムーズにクライアントの要望通りの内装デザインができないこともあります。

そんなときはクライアントが交渉するのではなく、インテリアコーディネーターが現場で交渉をしなければなりません。

建築士、ハウスメーカー、現場監督、職人といった、別の業界の人たちと一からコミュニケーションを取る必要があります。

クライアントの依頼内容を明瞭に伝える、反対に現状をクライアントに伝えるといった重要な仕事を担うことも珍しくありません。

商品を販売する

インテリアコーディネーターはインテリアの提案や内装デザインに携わるだけが活躍の場所ではありません。

家具メーカーやホームセンター、インテリアショップなどで働くインテリアコーディネーターもいます。

そのような場合はお客様が何を求めているかをヒアリングし、適切な商品を提案します。

その商品にどんな魅力があるか、どんな雰囲気のお部屋にできるか、その商品には他のどんなアイテムを合わせればいいのかなど、お客様が商品を見ただけではわからないような情報をお教えすることで、お買い物のお手伝いをします。

お部屋が狭い、小さい子どもやペットがいる、予算をかけられないなど、お客様の要望はさまざまです。

一人ひとりに適した提案を即座に判断する力が求められます。

インテリアコーディネーターの仕事はキツい?

インテリアコーディネーターの仕事は多岐に渡ります。その分仕事内容がキツいと感じる方も多いようです。

大好きなインテリアを仕事にできたのにキツくて長く続けられなかった…ということがないように、つらい点も確認しておきましょう。

人間関係が難しい

インテリアコーディネーターの仕事の中には人とコミュニケーションを取らなければならない場面が多く、人間関係がキツいと感じる方が多いです。

クライアントの難しい要求に応えなければならない、現場の職人と意思疎通をしなければならない、メーカーの担当者と交渉しなければならないなどがあります。

インテリアや建築に携わるデザイナーや職人には頑固で気難しい方、マイペースな方も多く、普通のビジネス上のようにスムーズに谷内ろ地ができないことも少なくありません。

現場とクライアントの要求の板挟みになり、双方からクレームが入ることもあります。それをストレスに感じ、思うように仕事ができなくなってしまうかもしれません。

休みが取りにくい

インテリアコーディネーターは休みが取りにくい仕事でもあります。

こちらの都合ではなく、クライアントの休日やスケジュールが開いた日に合わせて打ち合わせやプレゼンをしなければならないため、ギリギリまで休日が確定しないこともあります。

また、現場でのスケジュールも綿密に決めなければなりません。期限までに工事を完了させなければ家具や家電を搬入することができず、仕事が進まなくなってしまいます。工事が遅れている場合は現場の仕事のサポートをおこなうこともあります。

複数のクライアントとやり取りしている場合は同時進行でインテリアの提案を考えたり資料を作成したりメーカーと取り引きしなければならないため、就業時間以外にも仕事を抱えるインテリアコーディネーターも少なくありません。

複数メーカーとのやり取り

理想の内装デザイン、インテリアにするには、複数のメーカーの資材や家具を調達しなければなりません。

壁紙、家具、照明、厨房機器など、すべて同じメーカーでまかなえることは少なく、通常は複数のメーカーと取り引きすることになります。

それぞれに手配の依頼をしたり、搬入の日程を調整したりするためスケジュール管理が非常に大変です。

ミスなくスムーズに手配できたとしても、一つのメーカーでミスが生じると内装工事全体の流れが変わってしまいます。そしてそのメーカーのミスをクライアントや現場に指摘されるのもインテリアコーディネーターですので、ストレスに感じる方が多いです。

給料が低い

インテリアコーディネーターの平均年収は350万円程度です。

建築業界は給料が高い仕事も多いですが、インテリアコーディネーターの場合は他のデスクワークなどと比較しても高いとは言えません。

そのわりにインテリアコーディネーターはインテリアの提案から現場での仕事、メーカーとの取引などさまざまな仕事をしなければなりません。

休みも取りにくく、仕事内容と給料が釣り合わないと感じる方が多いようです。

一方でインテリアコーディネーターで独立している方もいます。オリジナリティのあるインテリアを提案し有名になることで大手のハウスメーカーや企業からも依頼が来るようになります。そうすれば依頼料などをすべて自分で決められるため、高収入を目指すことも夢ではありません。

インテリアコーディネーターの仕事場所

インテリアコーディネーターはどんな場所で活躍できるのかをチェックしてみましょう。

それぞれの業界によって同じインテリアコーディネーターでも仕事内容は変動します。自分がやりたい仕事はどこでできるのかを考えて転職、就職に役立てましょう。

内装デザイン・インテリア会社

内装デザインやインテリア会社ではインテリアコーディネーターが活躍できる機会が多いです。

住宅、店舗、ホテル、施設などのインテリアの依頼を受け、クライアントの依頼内容に答えるインテリアを提案します。

ときには設計図を作成したり、シミュレーションソフトを使って資料を作成したりすることもあります。

インテリアコーディネーターを募集している内装デザイン会社やインテリア会社は多く、さまざまな条件の中から自分の働きたい会社を十分に吟味できるでしょう。

住宅メインなのか、店舗メインなのかなど、どんな実績があるかを確認しておくことも大切です。

家具メーカー

家具を販売するメーカーで働くインテリアコーディネーターも多いです。

さまざまなテイストやトレンドを意識した家具の企画をおこなったり、店頭で家具を販売したり、お客様の相談に乗るといった仕事があります。

インテリアをコーディネートするというよりはその会社が販売している家具の営業をおこなうのがメインの仕事です。

お客様がどんなインテリアを求めているか、その要望に応えられる家具はあるかを判断し、提案していきます。

住宅などの小規模な取引だけでなく、商業施設やホテルといった大きな案件を取り扱うこともあります。

インテリアを統一し、その店舗などのコンセプトに合う家具を提案します。

住宅メーカー

住宅メーカーでもインテリアコーディネーターは活躍できます。

注文住宅を作る際にインテリアや内装にこだわりたいという方は多く、要望を聞き入れつつ暮らしやすいインテリアを提案します。

その際には設計図を作成したり、現場の職人とやり取りをすることも多くなります。

インテリアだけでなく内装デザインにも深く携われる仕事です。この業界で長く働きたいという方にとってはぴったりの職場でしょう。

一方で営業活動が大変だったりノルマがあったり、ハウスメーカーによっては制限があって思い通りの内装デザインやインテリアを提案できない可能性もあります。

インテリアショップ

インテリアショップで働く際にもインテリアコーディネーターの知識は役立ちます。

大きな家具や家電だけでなくファブリックや照明など、インテリアにこだわる方に最適なアイテムを提案します。

インテリアショップは国内のブランドだけでなく海外のブランドも人気があります。そのブランドならではの魅力あふれるアイテムを提案するために、企業理念や素材、製造工程についてなどの知識を深めることが大切です。

店頭の販売員としてだけでなく、企画開発に携わったり、仕入れやレイアウトの仕事を任されることもあります。

出版・メディア関連

インテリアコーディネーターとして得た知識や経験をコラムや記事にする、出版やメディア関連でも活躍できます。

いきなり出版関係の仕事をするインテリアコーディネーターは少なく、賞を受賞したり有名な施設のコーディネートをしたり独立したりといった、内装デザイン業界で実績を積み重ねた方がこのような場所で活躍できます。

多くの人が真似したい内装デザインや簡単に取り入れられるインテリアなどを発信し、自身の書籍を出版しているインテリアコーディネーターもいます。

インテリアコーディネーターに必要な素質

インテリアコーディネーターにはどんな人が向いているのかを見てみましょう。

自分にはこれらの能力が備わっていない…と感じても、就職する業界の選び方や仕事の覚え方などで克服できる可能性もあります。

自分の長所を活かせるかどうかチェックしてみてください。

美的感覚が優れている

インテリアコーディネーターは自身の美的感覚が重要な仕事です。

もちろん、クライアントの要望に応えることも大切です。ですがそれだけではなくオリジナリティに富んだデザインを提案する、トレンドを意識したデザインを提案することも必要です。

ありきたりなインテリアを提案するだけならインテリアコーディネーターは必要ありません。

「この人に依頼したい」と思わせるような、独自のセンスを活かしたインテリアを考えましょう。

インテリアが好きなだけでなく、常に最新のインテリアをチェックする、トレンドをキャッチする、人々の生活の変化をインテリアに反映するなど、勉強、情報収集は欠かせません。

このように、自分の美的感覚やインテリアのセンスを常にブラッシュアップできる人はインテリアコーディネーターに向いています。

正確な作業ができる

インテリアコーディネーターは設計図やシミュレーションなどを作成しなければなりません。

なんとなくこの辺にソファを置いて、この辺に観葉植物を置いて…と感覚だけでできる仕事ではありません。

そのため、正確に設計図などを作成するスキルが求められます。

家具や資材などの発注ミス、スケジュール管理のミスも許されません。

すべてのことに気を配り、一つひとつを正確にこなしていける能力が必要です。

コミュニケーション能力が高い

インテリアコーディネーターはクライアントだけでなく社内、社外関係なく多くの人とやり取りをしなければなりません。

ときには強く自身の主張を通さねばならないときもあり、自分の言葉でしっかり伝える能力が求められます。

相手の意見や要望をくみ取る能力、クライアントと現場の主張を取り入れて最適な案を提案する能力なども必要です。

好きなようにインテリアのデザインだけをしていればいいというだけではないのが、インテリアコーディネーターの仕事の難しいポイントです。

インテリアコーディネーターの資格

インテリアコーディネーターの仕事を続ける上でおすすめの資格を紹介します。

インテリアコーディネーターになるために必須の資格や国家資格はありませんが、民間の資格、建築関連の国家資格を取得することでインテリアコーディネーターとしての就職や転職を有利に進められます。

インテリアコーディネーターの仕事をするための基本的な知識も学べるので、資格取得に向けて勉強を始めましょう。

インテリアコーディネーター

公益社団法人インテリア産業協会によるインテリアコーディネーター資格は、インテリアコーディネーターを目指す上で必ず取得しておきたい資格です。

基本的な家具選びのポイントや内装のデザインについて学ぶことができます。

この資格は民間資格ではありますが、5年間という有効期限が定められています。

期限が来たら講習を受けて再取得する必要があり、その度にインテリアコーディネートに関する知識をアップデートしていかなければなりません。

建築CAD検定

インテリアや内装デザインを提案する際に、CADというソフトを使ってシミュレーションをおこなうことが多いです。

そのために基本的なCADの使い方を習得できる建築CAD検定を受けておくことをおすすめします。

4級から准1級までがあり、自身のレベルに合わせて内容を選べます。

基礎中の基礎なら4級で構いませんが、本格的に仕事にしたいのであれば2級以上の資格取得を目指しましょう。

試験内容は筆記ではなく実際にCADソフトを使っての製図などが出題されます。

慣れない内は難しいかもしれませんが、学んだことをすぐに現場で活かせるという大きなメリットがあります。

建築士

建築士は国家資格です。

インテリアコーディネーターとして働く上で必須の資格ではありませんが、建築の仕組みをきちんと理解しておくと内装デザインもよりスムーズになります。

独立して多くの作業を一人でこなさなければならない場合も、建築士の資格は役立つでしょう。

建築士には1級と2級があります。

1級は大規模な建物の設計ができますが、2級は設計する建物の規模に制限があります。

一般的な住宅や店舗、施設の内装デザインを手掛けたいのであれば2級で十分ですが、今後インテリアコーディネーターとしてだけでなく建築士としても幅を広げたいという場合は1級の取得がマストです。

1級でも合格率は53.1%と比較的高いですが、製図など専門的な知識が求められるためきちんと基礎から勉強する必要があります。

インテリアコーディネーターとして活躍しよう

インテリアコーディネーターの仕事内容、大変な点、必要な資格などについて解説しました

在宅ワークが増えていることや核家族の増加などさまざまな要因から、インテリアにこだわりたいという方は増えています。インテリア業界は今後も将来性が高い業界と言えるでしょう。

インテリアコーディネーターはクライアントの要望に応えるだけでなく、よりおしゃれで、快適で、安心して過ごせる空間を提案する仕事です。

インテリアコーディネーターは仕事内容が多岐に渡り、大変なこともたくさんあります。ですが理想通りのインテリアを提案できる、お客様に喜んでもらえるなど、やりがいも十分に感じられる仕事です。

資格や素質などをチェックして、早速インテリアコーディネーターを目指しましょう!

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