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建築業界の就職、転職に役立つ志望動機の考え方を解説!

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建築業界への就職、転職に役立つ志望動機の考え方を紹介します。

どの職業でも志望動機はその人の熱意や性格、業務内容や企業の考え方に合った人材かを見極めるために大切な項目です。

履歴書に記載するのはもちろん面接でも必ず質問されますので、嘘を並べるのではなく自分の考えをきちんと伝えられるようにしましょう。

まずは建築業界の動向を確認しよう

建築業界は東京オリンピックで一時的に好景気となったものの、長い目で見ると不景気であることに変わりはありません。

日本全体で少子高齢化が進み、若者の所得も減っている昨今は新築住宅の需要が減少しています。

さらに新型コロナウイルスの影響によって観光業も大きな打撃を受け、ホテルや観光施設の建設も足踏みをしている状態です。

働き手の高齢化も進んでおり、職人気質の働き方を嫌う若者も多く若手の人材不足も叫ばれています。

就職を考えるにあたっては企業を選びやすいというメリットがありますが、建築業界はもともと残業が多かったり体育会系の厳しい上下関係が強い風潮があったりと、働き方や社内の環境が肌に合わないと感じることも多いでしょう。

難易度の高い国家資格を取得していなければならない、高学歴でなければならないといった求人も多く、求人数自体は多いものの魅力的な企業や自分に合う企業を見つけにくい状況です。

建築業界で求められるのはどんな人材か

建築業界ではどのような人材が求められているのかを確認しましょう。

自分のスキルや性質、理想とする働き方、得意なことなどを分析し、どの点を中心にアピールしていくのか考える材料にしてみてください。

スキルや資格を持っている人

建築業界ではスキルや資格は非常に重視される傾向にあります。

新卒の場合経験はありませんが、その分学校で何を学んだのか、どんなビジョンを描いているのかをしっかりチェックされます。

転職の場合はこれまでにどんな経験をしてきて、何のために別の企業や別の職種への転職を希望しているのかがチェックされます。

自分の経験やスキルの中で建築業界やその企業のメリットになる点を考えましょう。

また、建築業界では国家資格を持っていないとできない仕事もたくさんあります。国家資格を取得している場合はそれも大きなアピールポイントとして有効活用しましょう。

コミュニケーション能力のある人

建築の仕事は多くの人とコミュニケーションを取りながら進めなければなりません。

クライアント、上司や同僚、部下や現場スタッフ、職人に的確な指示を出すことも仕事に含まれます。現場で近隣住民とトラブルがあった際はその対応もしなければなりません。

コミュニケーション能力が低いと報告や連絡、相談といった建築の仕事をする上で欠かせないやり取りがスムーズにできず、作業に支障をきたしてしまう可能性があります。

仕事面だけでなく日頃から積極的にコミュニケーションを取ることで作業員のちょっとした変化に気づきやすくなったり、相談しやすい環境を作れたり、そして現場で頼りになる存在になれます。

面接ではこのコミュニケーション能力もしっかりチェックされています。

判断力や先を読む力がある人

建築現場は綿密な作業スケジュールの元作業を進めていきますが、それでも思わぬトラブルに見舞われることは少なくありません。

予定外の出来事が起きたときにとっさに正確な判断ができるかという判断力、決断力は現場の進行を維持するため、そして作業員の安全を守るために大切です。

さらに今目の前の仕事だけでなく先のことまで見込める力も必要です。天候を見極めて作業スケジュールを立てる、繁忙期を見越して人員を確保する、企業をより大きくするためにできることを考えるといった力があれば、建築業界で活躍できる人材として認められていくでしょう。

スケジュールや安全面の管理能力が高い人

建築現場ではスケジュール通りに作業を進めることが大切です。スケジュールを狂わせてしまうと納期に間に合わなくなったり、次に作業をする別の会社に迷惑をかけたりしてしまいます。

今何をすべきか、次に何をすべきか、同時に効率的に進められる作業はないかなどを考え、スケジュールを管理できる能力は建築業界においては必須のスキルと言えるでしょう。

そして建築現場に危険は付き物です。ちょっとした気のゆるみが大きな事故、怪我につながる可能性があります。基本的な安全面の管理はもちろん、現場全体に気を配って事故や怪我といったトラブルが発生しないように意識することは大切です。

スケジュール管理能力や安全面の管理能力は現場での作業だけでなく、施工管理においても重要です。現場監督になりたいと考えている方はこの点も意識しましょう。

提案力、想像力、発想力のある人

建築はクライアントからの依頼がなければ仕事が始まりません。

クライアントが「こういう風にしたい」「こういう建物が欲しい」という要望を出してきたものを形にしていくのが建築の仕事です。

よりクライアントの希望に沿う建築技法や資材、デザインなどを提案する力が求められます。

生活しやすい、仕事に取り組みやすい、コミュニケーションを取りやすい、楽しみやすい建物はどんな構造、デザインかを考える想像力も大切です。

住宅やオフィス、ビルなどの建築は基本に忠実に、過ごしやすい環境を提供することが大切ですが、ときには業界の誰も思いつかなかったような斬新で新しい発想が求められることもあります。

また、従来の働き方の効率の悪さを見つけたりより効率的に作業できる方法を編み出したりと、現状に満足しない発想力があれば企業の成長につなげることもできます。

建築業界のどの職種で働くかを考えよう

建築業界にはさまざまな職種があります。どの職種で働くかによって志望動機も変わってきますので、自分に向いている仕事、自分の理想の働き方ができる仕事を考えましょう。

営業・販売

自社の技法や品質、商品をクライアントや依頼先を迷っている方に対してアピールするのが営業、販売の仕事です。

建築業界以外でも営業や販売の仕事はありますが、住宅やビルなどは人生の中でも購入する機会が非常に少なく、慎重になっている方も多いです。

個人を相手にする場合でも企業を相手にする場合でも、よりしっかり魅力を伝える必要があります。

建築の営業や販売は難しい資格は必要のない仕事ですが、それでもしっかり説明をするためには建築についてのさまざまな知識が必要です。

クライアントに対して的確な提案をしたり、よりよい建物を作るためのアドバイスをしたり、さらに業者と取り引きをする、社内で交渉をするといった仕事もあります。

設計

設計はクライアントの要望をもとに正確な図面を作成する仕事です。

内装や外装といった目に見える部分はもちろん、設備や配管なども計算して作成していかなければなりません。

設計にミスがあると施工の段階で支障が出たり作業全体がストップしてしまいます。あとから欠陥が発覚すれば訴訟問題にも発展し、企業の信頼を下げる原因にもなります。

設計は一般住宅のような小規模なものから大型のビルやマンション、商業施設、公共施設、橋やダムといったものまでさまざまな種類があります。

所有している国家資格によって携わることのできる建物の規模が変わります。

施工管理

建築現場で作業をし、工程を管理するのが施工管理の仕事です。現場での仕事がメインであり、建物の品質や従業員の安全面を管理したりします。

さらにそれだけでなく無理のない施工スケジュールを考えたり、トラブルが発生した際に臨機応変に対応したりといった仕事も含まれます。

現場で指示を出すだけでなく各部位の進捗を確認したり職人とコミュニケーションを取ったりして、作業が円滑に進むように現場のチーム全体をまとめ上げなければなりません。

建築業界の志望動機を考える4つのポイント

志望動機を考える上で注目したいポイントを4つ紹介します。

ありきたりな志望動機や業界や企業にふさわしくない志望動機を述べてしまうと、どんなに有能で国家資格を取得していても落とされてしまうかもしれません。

的確な言葉を選び、そして「この人を採用したい」と思わせる魅力的な志望動機を考えましょう。

なぜ建築業界を選んだのか

なぜ建築業界で働きたいと思ったのかはよく聞かれる質問です。

数ある仕事の中でどうして建築業界を志したのか、明確な理由を考えましょう。

建築という仕事でなければ達成できない夢や昔からの憧れなどを考え、自分なりの言葉で伝えられるようにしてください。

人々の快適で安全な暮らしを守りたい、温かい家庭を見守る家を作りたい、建築の仕事を通して社会に貢献したい、ある建築物に衝撃を受けて建築業界を志したなど、人それぞれの業界へのイメージが見えてきます。

なぜその職種を選んだのか

建築業界の中でも施工管理や設計、販売営業などの職種がある中で、どうしてその職種を希望しているのかを考えましょう。

施工管理は現場で直に建築に関われる仕事であり、さまざまな経験やスキルを身に着けることができ自身の成長にもつながります。

設計はただ快適な暮らしを提供するだけでなく、よりコスパや安全性の高い建築物を考えられたり、自分のセンスや感性を活かした設計ができたり、大きな建築物の設計をしてやりがいを感じられたりします。

営業や販売はクライアントと一番近い距離でのやり取りができます。さまざまな提案をしてお客様に喜んでもらえたり、完成した建物を見て感動するお客様の声を直接聞けたりします。

他の職種ではなくこの職種だからこそのメリットを書き出し、そこから志望動機を考えてみてください。

なぜこの会社を選んだのか

その会社を選んだ理由も大切です。

建築業界には個人経営の工務店から、国から工事を依頼されるような大規模なゼネコン会社まで数えきれないほどの会社がひしめき合っています。

その中でどうしてその企業に魅力を感じたのかを明確に説明できるようにしましょう。

待遇がいいから、応募条件を満たしていたからなど、他の企業でも使えそうな理由では志望動機としては物足りません。

実際に利用したときにクオリティの高さに感動したから、社風が自分の考えと合うから、社員の育成制度が整っており自身や企業の成長に役立つと思ったからなど、その企業を研究した上で志望動機を考えましょう。

自分を採用することでどんなメリットがあるのか

さらに自分を採用するとどんなメリットがあるのかを考えると、志望動機を作りやすくなります。

大学で橋などの大規模な建築の勉強をしてきたのであればその知識を活かせるような企業にアピールすることができますし、これまでに効率的な作業方法や新しい工法を導入したのであればこれから事業拡大を目指している企業へのアピールができます。

企業研究をした上で自分の強みも一緒にアピールすれば、より企業から選んでもらいやすくなることでしょう。

自分の強みばかりをアピールしていると企業とミスマッチだと思われたり協調性がないと思われたり、さらに社風と合わない人材だと思われてしまうので注意してください。

建築業界への志望動機の例文を紹介

実際に建築業界への就職に役立つ志望動機の例文を紹介します。

あれもこれもと詰め込みすぎると長く要点がよくわからない志望動機になってしまうので、何をメインにしてアピールしていくかを考えることをおすすめします。

その中で業界、職種、企業のそれぞれに対してアピールできるような志望動機を意識して考えていきましょう。

建築業界を選んだ理由がメインの志望動機

「昔から物を作ることが好きで、大学進学の際に建築の道に進むことを決めました。その中でもとくに機能的で洗練されたデザインに高い関心があります。学生時代にはヨーロッパに留学し海外の建築を学びました。御社は既存のデザインに囚われない斬新なデザインの建築物に多く携わっており、私の理想とする建築ができるのではないかと考えました。日本の建築技術の高さと海外の高いデザイン性を融合したい建築物の施工に携われればと思います。」

販売営業職を選んだ理由がメインの志望動機

「私は建築という仕事を通してさらに快適で暮らしやすい世の中を作りたいと考えています。御社は都市の開発の実績が多数あり、ノウハウも豊富です。この実績を活かして人々が集まる街づくりをしたいと思い、御社を希望しました。学生時代は飲食店でのアルバイトを通してお客様からの悩み事を聞いたり、新商品の開発にも携わりました。お客様と企業の橋渡しができる存在として活躍し、より多くの人に喜んでもらえる仕事ができればと思います。」

その企業を選んだ理由がメインの志望動機

「震災の被害を受け、より頑丈で安心して暮らせる家を作りたいと思い建築業界を目指しました。御社の利益を追求するのではなく安全性の高い家作りを追求するという考え方に惹かれました。耐震性の高い構造の研究や頑丈な資材選びなど、徹底的にこだわった家作りにも感動いたしました。私は学生自体にゼミで耐震性の高い家、安心して暮らせる街の設計などを研究しており、その経験を御社で活かしたいと考えています。」

建築業界へ就職するための志望動機を考えよう

建築業界への就職に役立つ志望動機の考え方について解説しました。

建築業界は誰でも簡単に飛び込める業界ではなく、専門的な知識や資格が必要です。

そしてそれだけあれば十分というわけではなく、企業の理念や業務内容に適した人材である必要もあります。

企業選びはもちろん重要ですが、条件や知名度だけで選んで採用されたとしても自分のやりたい仕事ができずにもどかしい思いをしてしまうことでしょう。

自分にぴったりの企業を見つけたら、どうして自分にぴったりだと思ったのか、企業にとって自分はどんな利益になるのかを考えてみてください。

今回紹介したポイントや例文を踏まえて、面接で役立つ志望動機を作っていきましょう。

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