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設計アシスタントとして働くには?ポイントや注意点も解説

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建築の求人を見ていると「アシスタント業務」の求人も多く見かけます。

このアシスタントとはどんな仕事をするのか、有資格者でなければならないのか、設計士や建築士との違いは何なのかについてみていきましょう。

アシスタントといえども仕事内容は大変です。自分の将来に役立つか、自分の経験を活かせるかどうかなどを考えつつ求人を選んでください。

設計アシスタントの仕事内容は?

設計アシスタントの仕事内容について紹介します。

設計アシスタントは設計士やその建築事務所のサポート全般を担うのが仕事です。

どれか一つの業務に特化していればいいというわけではありません。

ですがサポート内容は事務所によっても大きく変わるので、応募する際は求人内容、業務内容をきちんと確認しておくことが大切です。

設計士のサポート全般が仕事!

設計アシスタントは基本的に設計士や建築士のサポート全般を任せられます。

設計士や建築士がメインの仕事に集中できるようにするのがアシスタントの仕事ですので、明確に「この仕事をしなければならない」というものはありません。

反対に「この仕事はしなくていい」という仕事はなく、建築全般の仕事をカバーできなければなりません。

その点ではアシスタントといえども非常に重要なポジションと言えます。

事務、設計、CAD操作などを任せられる

設計アシスタントの業務内容は、その建築士事務所によって大きく違います。

事務所によっては、クライアントからの依頼を受けてその内容を把握する、クライアントの相談に乗るといったところからスタートします。クライアントの要望をまとめてわかりやすい形で建築士、設計士にバトンタッチすることで、よりスピーディーにクライアントの依頼を形にできます。

予算、デザイン、使用する素材、工法など、建築そのものにかかわるアドバイスをするほど専門的な知識が必要な場合もあります。

クライアントの他、外部の業者とのやり取りなどもおこなわなければなりません。

クライアントとのやり取り、デザインや具体案の決定などが済むと設計士、建築士が実際にデザイン、設計に入ります。その際の図面作成や書類の整理、各種手続き、手配などをおこなうのもアシスタントの仕事です。

作業を重ね、確認申請が済めば建築に入ります。この際申請が許可されなかった場合は設計内容や申請内容を再度確認し、受理されるまで繰り返します。

お金についての管理もアシスタントに任されることがあります。税金の処理や振り込み確認、支払い業務などをおこない、不備がある場合はその都度修正、申告します。

このように、設計アシスタントは建築士事務所の諸々の作業をカバーするスキルが必要です。

求人によっては「アシスタント」ではなく「事務」「営業事務」などの名称で募集されていることもありますが、ただの簡単な事務だと思って入社したら専門的な建築の知識が必要だったという可能性もあるので注意しましょう。

繁忙期のみの臨時採用枠もある

設計アシスタントは建築士や設計士のサポートが業務内容のメインです。

そのため、繁忙期のみの臨時採用をおこなっている場合もあります。

アルバイトや派遣などの形態で契約期間が定められているケースも多いので、契約期間はあらかじめ確認しておきましょう。

繁忙期は年末から年度末ごろが多いですが、その事務所がどのような依頼をメインに受けているかによって変動します。

臨時採用から長期間の採用に途中で変更される可能性もありますが、すべての求人がそうではないので注意してください。

契約期間が決められている求人は、次の就職先を探すまでの収入が欲しい、建築業界に少しでも携わってみたい、現在学生で将来建築士事務所などで働く際の基本的なスキルを身に着けたいといった方におすすめです。

設計アシスタントに必要な資格、スキル

設計アシスタントは上記のようにオールマイティーなスキルが必要です。

詳しくはどのようなスキルが必要なのか、アシスタントになるための資格は必要なのかについて紹介します。

パソコンの基本的な操作スキル

設計アシスタントは書類の作成や資料の作成を任されることも多いです。

そのため、パソコンの基本的なスキルは欠かせません。

ワード、エクセル、パワーポイントなどを使いこなせるようにしておきましょう。

設計アシスタントの業務内容は事務所によって大きな差があります。比較的負担の少ないアシスタント業務であれば、このような基本的なパソコン操作ができるだけでも十分に活躍できます。

事務や営業事務などの経験がある方は書類選考や面接の際のアピールポイントになるでしょう。

CADの基本的な操作スキル

CADとは図面を作成するためのツールです。

従来は設計図は手書きがメインでしたが、これでは建築士や設計士が図面を作成するために大幅に時間をかけなければなりません。

建築業界の残業が多いのは、このようなアナログ作業が多いこともその原因の一つとされています。

一方でCADのようなツールが浸透しつつあるのも事実です。

CADを操作できるアシスタントがいれば、資料をアシスタントに渡すことで簡単に図面を作成できます。

建築士や設計士はその間に別の作業を進めることができ、業務効率化にも大きく役立ちます。

設計アシスタントだけでなく建築業界で活躍したいのであれば、CADの操作を覚えておいて損はありません。

CADの民間資格もありますので、取得しておけば求人に応募する際にアピールすることができるでしょう。

図面を読み取るスキル

CADを使用して図面を作成することはできでも、図面そのものを読めないという方は意外と多いです。

大学や専門学校などで建築について学んだ経験があれば図面を読むことも難しくありませんが、まったく触れてこなかった場合は図面を見ても何のことかさっぱりわからなくても不思議ではありません。

設計アシスタントに図面を読ませるような事務所はかなり専門的な知識が求められる業務内容が多いので求人の段階である程度君和められますが、今後建築業界に携わり続けたいのであれば図面も読めるよう勉強しておきましょう。

コミュニケーションスキル

設計アシスタントは事務所の建築士や設計士とコミュニケーションを取りながら仕事を進めなければなりません。

この場合のコミュニケーションスキルとは楽しくおしゃべりできる、愛想がいい、ムードメーカーといった意味ではありません。

相手の言葉、表情、しぐさなどから相手が伝えたいことを正確に読み取る力、相手が求めている返答を的確にできる力などを指します。

直接の会話だけでなくメールなどでも的確に伝えられる、読み取れる、疑問点はすぐに質問して解決できるといった力も必要です。

設計アシスタントだけでなく建築の仕事は一人でできるものではありません。コミュニケーションスキルは建築業界で働くにあたっては必ず必要なスキルです。

アシスタントの必須資格はない

設計アシスタントになるために必須の資格はありません。

無資格でも応募できる求人はたくさんあります。

ですが、建築についての基本的な知識はある程度必要です。

そのためアシスタントになる方は現在建築について学んでいる学生や、国家資格を取得するための勉強をしながら働きたいという方が多いです。

また、設計アシスタントの求人によっては有資格者のみに応募条件が限定されていることもあります。

建築業界で働くには欠かせない資格もありますので、今は取得していなくてもいずれ取得することを目標にしておきましょう。

設計アシスタントになるには?

設計アシスタントになるための方法を紹介します。

どんな求人を選べばいいのか、自分に合う設計アシスタントの仕事の見極め方などを確認しておきましょう。

未経験可の求人に応募する

建築の仕事は国家資格を取得していなければならない仕事や経験者でなければならない仕事も多いですが、設計アシスタントは未経験可の求人も多いです。

建築業界未経験、アシスタント業務未経験でも応募できる求人であれば、これまで建築に携わったことがなくても建築業界に飛び込むことができます。

ただし、未経験可であっても好待遇の求人、大手企業の求人は応募が殺到し、経験者が優遇されることも多いです。

未経験の方は過去の経験や実績からアピールできるポイントを探して自己分析をおこなってから面接に挑みましょう。

建築士になるためにアシスタントから始める

建築士を目指しつつアシスタントとして働くという働き方もあります。

設計アシスタントは、建築士や設計士の仕事を一番近くで見ることができます。

そのため、将来建築士などの国家資格を取得して建築業界で活躍したいという方には非常におすすめの仕事です。

国家資格を所有していなければできない仕事はアシスタントにはできませんが、その様子を見学でき、アドバイスをもらうこともできるでしょう。

資格取得のためになる知識も豊富に身に着けられます。

建築業界は人材不足が続いています。どの事務所であっても優秀な若手の人材を確保したいのは同じです。

そのため、建築士希望のアシスタントを雇用して資格取得をサポートし、さらに資格取得後も事務所で働き続けてもらいたいと考えている事務所も多いです。

資格や経験を活かせる条件を探す

建築業界は残業が多く、プライベートな時間を確保しにくいです。

いったんは建築業界で働いたものの家事や育児との両立が難しくドロップアウトしてしまった、働きすぎて体を壊してしまったという方が、比較的業務の軽いアシスタントとして再度建築業界に携わるというケースもあります。

アシスタントといえども仕事内容がハードなことには変わりありませんが、最前線で働く建築士や設計士と比較するとその業務内容や負担は軽めです。

定時で上がれる、休日が決まっている事務所も多く、アシスタントのほうがプライベートと仕事の両立をしやすいでしょう。

元経験者、資格所有者であれば、求人の際も有利に進めることができます。経験や知識をもとに、アシスタント業務をスムーズにこなせる人材として重宝されます。

設計アシスタントからのキャリアアップ方法は?

設計アシスタントからのキャリアアップ方法について紹介します。

アシスタントとして働きながらどのようなキャリアアップを考えるべきなのか、どのような勉強をすべきなのかを見極め、自分の将来に役立てましょう。

基本的なスキルを学ぶ

まずはアシスタントとして建築の基本的なスキルを学びます。

設計など、アシスタントをしていて学べることはたくさんあります。

その他にもクライアントとのやり取り、要望を聞き出す方法、代替案を提案する方法なども身に着けることができます。

これらの基本的な能力は、今後建築士や設計士として、また営業や販売スタッフとしてなど、建築業界で活躍する上で役に立ちます。

設計に必要な資格を取得する

設計アシスタントとして働きながら、建築業界で活躍する上で必須の資格を取得しましょう。

建築業界には、「この資格がなければこの仕事はできない」という業務内容がたくさんあります。どんなに建築についての知識があっても、現場にいる年数が長くても、国家資格がなければ次のステップには進めません。

設計アシスタントの仕事は学校に通いながらでも続けられる求人も多いです。とくに建築について学んでいるのであれば学業を優先させてもらえることも多いので、面接の段階で確認しておきましょう。

設計士として活躍する

設計アシスタントとしての実績を重ね、国家資格も取得したら、アシスタントではなく設計士や建築士としてやっと活躍できます。

アシスタントではなく実際に一から建築物を設計、デザイン、提案するなどより建築の深部にかかわっていくことができるでしょう。

アシスタントの場合は建築士、設計士からの指示を受けて動かなければなりませんが、建築士や設計士になれば自分の思うように、そしてよりクライアントの要望に寄り添った仕事ができます。

アシスタントとして働いていた事務所でそのまま働き続ける方もいますし、より条件のいい別の事務所へ転職するという方もいます。

今の事務所で働き続けるべきかどうかも考えておきましょう。

独立を目指す

建築士、設計士として働き続けキャリアを積んだら独立を目指す方も多いです。

独立すればより自分のやりたい仕事ができるようになるだけでなく、得意な分野を活かした仕事、明確にコンセプトを打ち出した仕事もできます。

一緒に働く人や料金設定、対応エリアなど、すべて自分で決められる分、建築の仕事をもっと楽しめるようになるでしょう。

一方で、日本の建築業界は少子高齢化の影響を受けて不景気が続いています。独立して他の事務所と同じような仕事ばかりしていては、徐々に仕事数が減ってこれまでと同じように働き続けられなくなってしまう可能性もあります。

建築業界で独立して成功するためには、リフォーム分野にも業務内容を広げる、高齢者向きの住宅を提案する、若者でも購入できる低価格の住宅を提案するなど、建築業界で生き残っていくための工夫が必要であるということも忘れないようにしてください。

設計アシスタントから次のステップへ

設計アシスタントの仕事内容やキャリアアップ方法などについて紹介しました。

建築の仕事にはアシスタントの求人も多いですが、一口にアシスタントと言ってもその業務内容は多岐にわたります。

同じアシスタントでも事務所によって対応範囲は大きく違うので、自分のスキルや経験に合う仕事内容か、自分の学びたいことを学べる仕事内容かを事前にきちんと確認しましょう。

今後も建築業界に携わりたいのであれば、アシスタントから次のステップへ進むために資格取得などの努力も重ねなければなりません。

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