建築業界で活躍できるプラントエンジニアという職種について解説します。
プラントエンジニアにはさまざまな種類があり、それぞれの専門分野で活躍できます。
プラントエンジニアの仕事内容を確認し、どんなスキルを身に着けるべきなのかを考えていきましょう。
建築業界におけるプラントエンジニアの将来性についても解説します。
プラントエンジニアの仕事内容を詳しく！
プラントエンジニアのプラントとは、工場設備を示す言葉です。そのためプラントエンジニアとは工場関連の設備を作る仕事とされることが多いです。
とは言え企業によってプラントエンジニアの認識は微妙に違うことも多く、応募する際には企業によって違う業務内容をよく確認する必要があります。
それぞれの分野で活躍するプラントエンジニアの仕事内容について確認していきましょう。
機械系のプラントエンジニア
工場設備そのものを設計したり、構築したりするのが機械系のプラントエンジニアの仕事です。建築の仕事の一環ではありますが、エンジニアとしての高い知識も求められます。
一から機械の設計、開発をおこなうだけでなく、既存のシステムをさらに改良したり新しい機能を追加したり、不具合があった際にメンテナンスをおこなうのも機械系プラントエンジニアの仕事です。
化学系のプラントエンジニア
化学系のプラントエンジニアは、石油などの原料を商品にして販売するためのシステム、プロセスを構築するのが仕事です。
有機化学プラント、無機化学プラントの2種類があり、有機化学プラントは石油の他石炭や天然ガスなどを取り扱うことも多いです。無機プラントは硫酸やアンモニアなどを取り扱います。
いずれにしても一歩間違えれば大事故につながる危険な物質を取り扱う仕事です。失敗は許されず、非常に高度な専門知識が求められます。
土木系のプラントエンジニア
土木系のプラントエンジニアは道路や湾岸の設備など、建築の中でも非常に大掛かりな設計や施工、監理を担当します。
建築業界ではもっともイメージしやすく仕事でもあり、建築業界で培ってきた経験やスキル、資格を活かしやすい仕事でもあります。
プラントエンジニアを目指すためには土木や建築の知識、スキルは必須ですので、まずは土木系のプラントエンジニアの求人をチェックしてみると仕事内容がわかりやすいでしょう。
プラントエンジニアに求められるスキルは？
プラントエンジニアになるために必要なスキルや資格を紹介します。
建築業界の中でも高い専門性が求められるのがプラントエンジニアの仕事ですが、どのようなスキルや資格があれば就職、転職に有利になるのでしょうか。
現在の自分のスキル、所有資格、今後のキャリアプランなどを踏まえた上で、何を補うべきか考えて準備をしていきましょう。
必須の資格はないが専門知識は必要
プラントエンジニアになるために必須の資格はありません。
建築士などのような定められた国家資格はないため、求人の条件さえ合っていれば特別な資格がなくてもプラントエンジニアとして働くことができます。
ですがプラントエンジニアの仕事内容からもわかるようにプラントエンジニアとして働くには高い専門知識が必要です。
そのため、必須資格はないとは言え大学などで定められた学科を就学していることや、関連の職種で一定の勤務経験があること、前職である程度実績を上げていることなどが求められることもあります。
先ほどご紹介したように、化学系、機械系、土木系で、それぞれの専門的な資格を持っていると就職や転職の際に自分のスキルをアピールできます。
海外で活躍するには語学力が必要
プラントエンジニアは海外でも活躍する機会が多いです。
システムの構築などは日本国内だけでなく海外でも通用するスキルであり、自社の海外事業に貢献したり、外資系の企業に就職したりすることも可能です。
日本はすでにシステムはかなり整った状態であるだけでなく、資源が少なく仕事の量には限界があります。
ですが発展途上国や資源が豊富な国ではまだまだプラントエンジニアが活躍できる場所がたくさんあります。
将来もっと成長するために、また仕事に大きなやりがいを見出すためには海外での仕事も視野に入れなければなりません。
そのため、プラントエンジニアとして働くのであれば海外で充分通用する語学力が必要です。
ビジネス英会話を習得するだけでなく就職や転職の際に語学力をアピールするためにTOEICなどのテストで高得点を獲得する必要もあります。
建築業界でのプラントエンジニアの将来性は？
日本国内は少子高齢化が進んでおり、今後新築の住宅やマンション、ビル、商業施設などの建築の需要は低下すると言われています。
また、建築業界の人材の高齢化も深刻な問題となっており、若手の人材が大きな負担を抱えることも懸念されています。
そんな建築業界でプラントエンジニアとして働く前に、将来性についても確認しておきましょう。
プラントエンジニアとして建築業界で長く活躍し続けるためにはどのようにキャリアを積んでいくべきかも考えることが大切です。
日本国内でも一定の需要はある
日本国内はそもそも土地面積が狭く、資源が豊富にあるわけではありません。そして建築だけでなく各産業が成熟しており、プラントエンジニアの需要にも限界があります。
ですが日本国内でプラントエンジニアの需要がまったくないというわけではなく、既存のプラントに新しい機能をプラスしたり、古いプラントをメンテナンスしたりするといった仕事がなくなることはありません。
そのため、国内でプラントエンジニアの将来性がないとは言えません。一方で仕事が少なくなる、仕事内容が限られてくるのは事実ですので、長くプラントエンジニアとして活躍し続けるためには常に新しいことを学び続け、進歩し続ける姿勢が大切です。
キャリアアップを目指すなら海外進出は必須
プラントエンジニアはその仕事内容から海外でも高い需要があります。
発展途上国や資源が豊富な国では、先進国の高い専門性を持ったプラントエンジニアは重宝されます。
海外事業のために派遣されたり、海外の人員とやり取りをする機会もあります。そのため、語学力が必須という説明は上記でもおこないました。それだけでなく海外でもすぐにチームと一緒に仕事を進められるようなコミュニケーション能力、さまざまな文化、考え方、価値観を受け入れる多様性を認める力も大切です。国内で働くよりもさらに柔軟な対応が求められます。
今後プラントエンジニアとしてより成長したいのであれば、国内の企業ではなく国内に支社がある外資系の企業に就職したり、海外に視野を広げて就職先を探すことも検討しましょう。
プラントエンジニアとして建築業界を盛り上げよう
建築業界におけるプラントエンジニアの仕事内容や将来性などについて解説しました。
プラントエンジニアはさまざまな仕事内容があり、その内容に応じて求められる経験やスキルも違います。
自分がどのような分野を得意としているのか、今後どのような人材に成長していきたいのかをよく考えた上で就職先を選びましょう。
プラントエンジニアは日本国内だけでなく世界でも通用する仕事です。今後不景気が続くとされる日本だけでなく、世界にも視野を広げてプラントエンジニアという仕事と向き合いましょう。