インターンは就職前にその企業での業務を体験できる制度です。さまざまな企業がインターン制度を取り入れていますが、建築業界でもインターンを体験できる企業はたくさんあります。
建築業界のインターンでは何を学ぶのか、利用した方がいいのかについて解説します。
就職前に企業のことを知りたい、建築業界のことを知りたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。
建築業界のインターンで学ぶこと
建築業界のインターンではどんなことを学ぶのかについて解説します。
建築業界のインターンでは、建築現場の見学や工事の体験、事務所での設計、デザイン、展示場での接客、さらに建築業界の基礎を学べるセミナーなどを体験できることが多いです。
企業によってインターンの内容は大きく違いますので、事前に学びたいことを明確にした上でインターンに応募しましょう。
建築現場の見学
建築現場の見学をすることで、実際の仕事の雰囲気をリアルに感じられます。
学校では建築の知識を学べますが、現場の雰囲気を知ることはできません。就職してから急いで現場に慣れるより、インターンで現場の空気を知っておいた方が後々にもスムーズに仕事ができるようになります。
どのように指示を出すのか、スケジュール変更の際はどのようにおこなうのかなど、臨機応変な対応を見られるのもインターンならではです。
建設した物件の見学
その建築会社が建設した物件の見学ができるインターンもあります。
建築事務所の規模によって、住宅から商業施設、橋や道路、空港などの大きな建築物などその種類は多岐に渡ります。
自分がどの規模の建築に携わりたいのかを考えた上でインターン先を選ぶことが大切です。
大手のゼネコン会社などは、そのエリアのランドマークとなるような唯一無二の建築物を手掛けていることも多いです。その企業ならではの取り組みを学べます。
建築物の見学では、デザインから骨組みの構造、コストを抑える方法などを詳しく聞くことも可能です。
建築現場の工事
建築現場での工事を実際に体験できるインターンもあります。
とは言えクライアントから依頼された仕事をインターン生に任せきりにするようなことはなく、あくまでもサポート的な仕事が多いです。
指示を正確に聞くこと、決められた時間内に正しく作業をこなすこと、チームで連携して仕事を進めることなどを身を持って学ぶことができます。
建築業界で働くためにはまず現場の仕事を知ることが大切です。インターンでこのような体験ができるかどうかを事前に確認しましょう。
事務所での設計やデザイン
設計やデザインの仕事に進みたい方は、インターンで設計、デザインを体験できる企業を選ぶのがおすすめです。
クライアントの要望を取り入れつつ、耐久性を考え、さらに予算内に収まるようなデザインを納期までに提出しなければなりません。
実際に設計やデザインに携わったり、自分が考えた設計、デザインを現場で活躍する建築士に見てもらったりできる現場もあります。
施工管理の見学、体験
建築士の資格取得を目指す方、建築士の資格を活かして働きたい方におすすめなのが施工管理の見学や体験です。とくにゼネコン会社や大手のハウスメーカーなど、建築業界の中心となって躍進している企業のインターンではこのような施工管理の体験ができることが多いです。
施工管理は現場のスケジュールを考えるだけでなく臨機応変に変更に対応したり、的確な指示を出したり、コストや安全面を監理したりと、現場のすべての責任を背負う重要な仕事です。
建築士の資格の勉強をするだけではわからない現場での作業の進め方を、インターンの段階でチェックすることができるのは非常に大切な経験になるでしょう。
就職活動の際にも施工管理の研修を受けたことはアピールポイントになります。
展示場での接客
建築事務所、ハウスメーカーでのインターンは住宅展示場での接客、営業を担当することもあります。
建築、設計に直接携わる内容ではありませんが、お客様に住宅の魅力を伝えるにはきちんと設計について理解していなければなりません。
お客様の声を一番間近で聞ける接客、営業の仕事は、非常にやりがいを感じられます。
ローンの組み方、節税対策など、税金についての知識も身に着きます。
建築業界の基礎のセミナー
実際の現場を見学、体験するインターンだけでなく、セミナーに参加できるインターンもあります。
建築業界を目指す学生たちと一緒に、現場で活躍する建築士などに建築現場の基礎を教えてもらえます。
セミナーの内容によって学べることは違いますが、現場を経験している先輩に質問ができたり、自分の顔を覚えてもらうことができたりと何かとメリットが多いです。
インターンではなくセミナーのみを開催している建築事務所なども多いです。
建築業界のインターンは利用した方がいい?
建築業界のインターンではさまざまなことを学べます。
ですが、建築業界を目指すのであれば必ずインターンに参加しなければならないというわけではありません。
建築のインターンは利用した方がいいのかについて考えてみましょう。
建築業界の基本を知れる
建築事務所のインターンに参加すれば、建築業界の基本を知ることができます。
事務所での仕事の進め方、現場での作業の進め方、展示場でのお客様への接し方など、建築業界で活躍するなら必ず知っておきたいことをインターンの段階で知れるのは非常に役立ちます。
入社してからでももちろん現場に慣れることはできますが、学生の段階で学べることは学んでおいて損はありません。
気になる企業の業務内容を知れる
入社したい企業がある程度決まっているのなら、その企業のインターンに参加するのもおすすめです。
ホームページや資料だけを見ていても現場の空気を知ることはできません。
とても魅力的に思える企業でも、実際に参加してみると想像していた仕事ができなかったということもあります。
そんなミスマッチも、インターンを利用することで未然に防ぐことが可能です。
反対に、興味がなかった企業でもインターンに参加することでその企業の魅力に気づけることもあります。
就職に有利になることも
インターンに参加することで、その後の就職活動の際にも有利になります。
インターンに参加した企業にエントリーし、顔を覚えてもらっていれば意気込みを感じ取ってもらえることでしょう。
インターンに参加していなかった企業にエントリーするとしても、インターンを経験して建築現場を肌で感じたことをアピールすれば即戦力として期待してもらえます。
また、企業によってはインターンに参加した後そのまま入社できることもあります。いきなり正社員として採用されることもあれば、学生の内はアルバイトとして入社し、卒業後正社員として雇用されるというケースも。
企業によってインターンに参加したかしていないかの重要度は違いますが、参加していて損をすることはないでしょう。
建築業界のインターンをチェックしよう
建築業界のインターンについて解説しました。
建築の会社にはインターンをおこなっているところがたくさんあります。
インターンに参加すれば建築の現場を知れたり、建築現場で活躍する先輩に話を聞けたりとメリットがたくさんあります。
企業によってインターンの内容は違いますし、すべての企業がインターンを実施しているわけではありません。
インターン制度を利用したい方は、各企業のインターン情報を事前にしっかりチェックしておきましょう。