ゼネコンの仕事は建築業界でもとくに華やかです。
地図に残る仕事、その地域のランドマークとなるような建築物の仕事が多く、やりがいも非常に大きいです。
一方で工務店などと比べると肉体的にも精神的にもハードな仕事ばかりで、体を壊してしまったり重圧によって精神を病んでしまう方もいます。
ゼネコンの仕事が自分に合わない、プライベートな時間も大切にしたい、出世競争に巻き込まれたくないなど、働き方を見直したいとき、ゼネコンから他の仕事への転職を視野に入れてみましょう。
ゼネコンから転職したいとお考えの方のために、おすすめの職種や業界を紹介します。
ゼネコンから転職先を探す方法
ゼネコンから転職先を探す方法はいくつかあります。
違う業界の仕事、同じ業界の仕事、さらに別のゼネコン会社での仕事の転職が選択肢として挙げられます。
それぞれにどんな人が向いているのか、どんなメリットがあるのかを確認してみてください。
ゼネコンと違う業界、違う職種の仕事を探す
ゼネコンは建築業界の仕事で仕事内容も多岐に渡ります。
これまで積み上げてきた経験やキャリアをすべて捨ててまったく違う業界のまったく違う仕事を選ぶのは、転職の中でも勇気がいる選択です。
未経験の仕事に応募するわけですから、年齢を重ねるごとに転職は難しくなります。
下記で紹介する、建築業界からの転職先としておすすめの業界もチェックしてみてください。まったく未経験の仕事でも、ある程度知識がある業界であれば有利になる可能性もあります。
ゼネコンと違う業界の同じ仕事を探す
ゼネコン会社は残業や転勤も多く、扱う業務も大規模ですので心身ともに負担が大きいです。業界だけを変えて、これまでに積み重ねてきた経験やキャリアを活かすのもおすすめです。
例えば、現在営業職をしているのであれば、ゼネコン会社ではない企業の営業職に転職する方法もおすすめです。この場合営業のスキルを活かせるので、違う業界でも即戦力として活躍しやすいです。
ゼネコン業界でどのような実績を残したかなどをアピールできるようにしましょう。
ゼネコンと同じ業界で違う職種を探す
ゼネコン会社の中でも比較的負担の少ない仕事もあります。業界は変えないまま、職種だけを変える方法もあります。
設計、デザインなどの仕事はハードですが、それらをサポートする仕事、経理、事務、営業、販売などの仕事なら比較的転勤も少なく、安定した時間で働きやすいです。
ゼネコン会社、建築業界で働き続けたいけど今の働き方には限界を感じるという方は、より自分に合う仕事を探してみましょう。
転職する際は、なぜ業界はそのままに職種を変えたいのかをきちんと説明する必要があります。ゼネコンや建築の知識がある即戦力として、どのように活躍できるのかをアピールしましょう。
別のゼネコン会社の仕事を探す
現在勤務しているゼネコン会社の人間関係が悪い、パワハラが横行している、収入面に不満があるなどの理由で転職したい場合、業界も職種も変えずに仕事を探すのもおすすめです。
これまでの実績や経験をアピールして、今よりもよい条件のゼネコン会社、仕事を得られるようにしましょう。
業界も職種も変えない場合は即戦力として活躍しやすく、企業としても採用しやすいというメリットもあります。
ゼネコンから転職する際の注意点
ゼネコン会社から転職する際は、何を改善したいのか、何が不満なのか、何が必要なのかなどを確認する必要があります。
下記のような点にも注意して、後悔のない転職をしましょう。
収入面
ゼネコンは建築業界の中でも高収入を得られる仕事が多いです。同じ仕事内容でも、ゼネコン会社とハウスメーカーや工務店などとは収入面に雲泥の差があります。
ハードな仕事に耐えられず転職する場合、働きやすさを得る代わりに収入は落ちることは覚悟しておきましょう。
月給だけでなく資格手当や賞与、福利厚生などにも注目して仕事を探すのもおすすめです。
転勤の可能性
ゼネコン会社の仕事は転勤が多いです。中には海外に長期間滞在しなければならない仕事もあります。
家族との時間を大切にしたい、地元に貢献できる仕事がしたい場合などは転勤の可能性が低い仕事を探す必要があります。
建築業界の中でも転勤が少ない仕事を探したり、別の業界でも転勤の有無を確認したりすることも忘れないようにしましょう。
必要スキル
建築業界で得たスキルや資格は生涯役に立つものが多いですが、それは建築業界で働き続ける場合のみです。
別の業界に転職する場合はこれまで培ってきた建築の経験や資格が無意味なものになってしまいます。
別の業界、異業種に転職する場合は、必要スキルをあらかじめ確認し、必要であれば転職活動をする前に資格の取得も目指しましょう。
ゼネコンからの転職でおすすめの業界・業種
ゼネコンからの転職でおすすめの業界や業種を紹介します。
今後の働き方に迷っている方、建築のスキルや知識を活かして働きたいという方は参考にしてください。
不動産業界
建築業界からの転職で人気なのが不動産業界です。
不動産業界では建築業界で身に着けた知識やスキルが役立つシーンが多く、即戦力として活躍しやすいです。
とくに建築業界で設計や施工などの仕事をしていた方は、不動産業界で企画、開発などの仕事でスキルを活かせるでしょう。
Web業界
ゼネコン会社では、工事のスケジュールやコスト、安全、従業員などさまざまな管理をおこなう仕事があります。
このマネジメント能力を活かせる意外な業界がWeb業界です。
Web業界では、ホームページやシステムの制作が主な仕事です。これらの仕事も一人でできるものではなく、スケジュールやコスト、セキュリティ、従業員の管理などをおこなわなければなりません。
施工管理やマネジメントとしてゼネコン会社で働いていた方は、Web業界への転職も視野に入れてみてください。
インフラ業界
電力やガス、橋、トンネルなどを建築、管理、メンテナンスをするのがインフラ業界です。
ゼネコン会社ではこのようなインフラに関する仕事が多いため、知識が身に着いている方が多いです。
インフラ業界の仕事も多岐に渡りますが、少しでもゼネコン会社で培ったスキルや経験を活かせる仕事を探すことが大切です。
公務員
建築業界から公務員を目指す方も多いです。
公務員は仕事内容や収入が安定しており、転勤も少なく、仕事によってはデスクワークが多くなります。そのため、体力的に限界を感じている方におすすめです。
建築関連の一般職なら書類作成などでゼネコン会社での経験を活かせます。
現場での作業をおこなう土木業の方がゼネコン会社での経験を活かしやすく、こちらの方が需要も高いです。
公務員試験は毎年倍率が非常に高いですが、仕事内容や福利厚生などから考えるとチャレンジすべき選択肢の一つです。
ゼネコンからの転職を成功させるために
ゼネコンから転職する際の方法や注意点、おすすめの業界、業種を紹介しました。
ゼネコンは高収入かつやりがいのある仕事ですが、時間外労働や転勤、職場の人間関係に耐えきれない方もいます。
自分に合わない仕事を無理に続けていると心身ともに不健康な状態になってしまいます。
別の業界や別の業種など、これまでの経験を活かして活躍できる転職先を探しましょう。
建築業界からの転職先として人気なのが不動産業界ですが、その中でもやりがいや高収入を得られるのがデベロッパー職です。ゼネコンとデベロッパー職はどのような違いがあり、どのような点が似ているのかについて、下記の記事で確認してみてください。