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宮大工に転職するには?仕事内容や必要資格を紹介

宮大工の画像
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大工にはさまざまな種類があります。その中でも日本に古くから伝わる建築技法や伝統を大切に継承し続けているのが宮大工です。

大工になる方法はたくさんありますが、宮大工にはどのような方法でなれるのでしょうか。

宮大工の仕事内容から宮大工になる方法、宮大工に必要な資格について解説します。

今後宮大工を目指したい方はぜひチェックしてください。

宮大工の仕事内容

宮大工の画像まずは宮大工の仕事内容を解説します。宮大工は日本の歴史ある建造物を守る重要な仕事です。

改めてどんな仕事が宮大工の仕事に含まれるのかを確認し、自分の理想の仕事ができるかを考えましょう。

寺社仏閣の修繕

宮大工の主な仕事は寺社仏閣の修繕や建築です。

寺社仏閣は数百年以上大切に信仰され続けてきた建築物も少なくなく、定期的に修繕しなければ維持することはできません。

昔ながらの手法を引き継ぎつつも耐久性をアップさせ、完成当時の美しさを再現しなければなりません。

建築の技術だけでなく芸術的なセンスも必要な仕事です。

修繕した建築物はさらにその後数十年、数百年と引き継がれていく、非常にやりがいと責任を感じられる仕事でもあります。

寺社仏閣の建築

新たに寺社仏閣の建築をおこなうのも宮大工の仕事です。

日本の昔ながらの建築技法として、釘や補強のアイテムを利用せず木材を組み立てるだけの木組み工法があります。

この技術を継承し、木組みのみで一から建築物を作り上げていきます。

高い専門性が必要であり、一度建築したらその後長く維持できるよう細心の注意を払う必要もあります。

また、建築物だけでなく祭りなどで使われる神輿を木組みで作り上げる仕事もあります。

昔ながらの建築技法を取り入れた住宅に住みたいという依頼があれば、寺社仏閣だけでなく一般住宅の建築に携わるケースもあります。

伝統的な道具の使い方や技術を引き継ぐ

宮大工は日本に古くから伝わる技術を現在まで引き継いでいます。

現代では技術が進み、木組み工法や手作業での建築を知る人はどんどん少なくなっています。

宮大工は常に一定の需要がある仕事ではありますが、宮大工を目指す人が少なくなればその分技術を継承する人も少なくなります。

師匠から引き継いだ技術を大切にし、次の世代に引き継いでいくことも宮大工の大切な仕事の一つです。

宮大工になる4つの方法

宮大工の画像専門的な技術や知識が必要な宮大工になるためにはどんな方法があるのでしょうか。

宮大工養成塾、内弟子制度、専門学校、転職という4つの方法から紹介します。

宮大工養成塾で修行する

宮大工になる方法としてもっとも便利なのが宮大工養成塾を利用する方法です。

3年間宮大工養成塾に通いながら修行することで、効率的に技術を身に着け、現場の即戦力となる宮大工を目指せます。

専門学校に通うより費用も安く、住み込みで学べるため宮大工としての生活習慣も同時に身に着けられます。

一方で住み込みでの共同作業ができない、近くに宮大工養成塾がないなどの場合は別の方法を考える必要もあります。

内弟子制度を利用する

宮大工に弟子入りして修行を積む方法です。宮大工によって弟子を受け入れている人、そうでない人がいたり、弟子に求める条件もさまざまです。

宮大工の知り合いがいない人は他の建築の仲間に紹介してもらう方法もあります。

弟子入りした先によって修行内容は異なりますが、住み込みで10年以上かけて一人前になるケースもあります。

弟子の期間が長く雑用を押し付けられてばかりの可能性もありますが、一人前になったあとは仕事を紹介してもらいやすな度のメリットもあります。

専門学校に通う

宮大工になるための技術を学べる専門学校に通う方法もあります。住み込みや修行といった古い考え方に馴染めないという方は専門学校で基礎から学ぶのがいいでしょう。

職人気質な人との人間関係にストレスを感じることもなく、学校で丁寧に技術を学べます。

建築について一から学べたり、国が指定する授業を履修することで国家資格の取得に必要な実務経験の年数がカットされたりといったメリットもあります。

職人の偏った知識ではなく、俯瞰した視点から宮大工についてさまざまなことを学べるのも専門学校の大きなメリットの一つです。

一方で弟子入りするのとは違い専門学校の入学金や授業料などで高額な費用が必要になる他、宮大工の専門学校を卒業したからといってすぐに一人前になれるわけではなく、10年以上の下積みが必要です。

現場に馴染めずすぐに辞めてしまう方も多いため、専門学校もメリットばかりではありません。

宮大工専門の工務店に転職する

すでに大工としての経験が豊富にある場合は、宮大工専門の工務店に転職するという方法もあります。

大工としての知識やスキルは一通り持ち合わせているため、あとは宮大工に必要な知識、スキルを学ぶだけでOKです。

一から建築を学ぶよりはスムーズに一人前の宮大工を目指せるでしょう。

ですが、宮大工の世界は他の大工の仕事より繊細かつ厳しい上下関係も受け継がれている可能性が高いです。自分に合わないと感じても転職しにくい世界であるため、どうして宮大工に転職したいのか、どうしても宮大工でなければならない理由は何なのかを今一度自分の中で明確にしておく必要があるでしょう。

宮大工に必要な3つの資格

宮大工の画像宮大工になるために必要な資格を3つ紹介します。建築大工技能士、二級建築士、木造建築士の資格は宮大工を目指す上で必須ですので、早めに取得する準備を進めましょう。

建築大工技能士

建築大工技能士木造建築をおこなう際に求められる国家資格です。

三級から取得できますが、木造建築のプロである宮大工を目指すためには一級の取得がマストです。

三級を取得した後に実務経験を積むことで二級、一級の昇格試験を受けられます。

試験は学科試験と技能試験があり、建築技法についてだけでなく衛生管理や生産、見積もりなどの知識も求められます。

二級建築士

建築業界では必須とも言える国家資格の一つ、建築士。

宮大工を目指す場合は二級建築士の資格が求められます。二級建築士は中程度の規模の建築を請け負うことができます。

学科試験の他製図試験があり、学科試験で合格しなければ製図試験を受けられません。

二級建築士資格を独学で取得する方法もありますが製図試験でつまずくケースが多く、学科試験は独学で、製図試験は専門学校や通信講座などで学ぶ方も多いです。

独学でも年単位で勉強のスケジュールを立てる必要があり、簡単な試験ではありません。

木造建築士

木造建築士二級建築士よりもさらに小規模の建築を請け負える国家資格です。

木造建築についての知識、技術が求められますので、宮大工を目指す方には必須の資格とも言えます。

対応できる建築物の規模は小さいものの、試験の内容や難易度は二級建築士の試験と同程度です。

憧れの宮大工を目指そう

寺社仏閣の建築や修繕をおこなう宮大工は、日本の伝統を継承する尊い仕事です。

建築業の中でも少し特殊な立ち位置にある宮大工という職業につきたい方は、仕事内容や宮大工になる方法を今一度よく確認しましょう。

宮大工は木組み工法など昔ながらの技術を継承していますが、それでもいくつかの国家資格は取得しておく必要があります。今後宮大工やその他の大工を目指したい方は、これらの資格の取得方法も考えておきましょう。

大工には宮大工の他にもさまざまな種類があります。数寄屋大工、冨永育、型枠大工など、さまざまな大工の種類やそれぞれの仕事内容を下記の記事で紹介しています。大工を目指したい、特殊な技術を身に着けたいという方は下記の記事も参考にしてください。

大工になるための必要な資格と仕事内容

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