建築業界で転職を考えるとき、より求人数が増えるタイミングでの転職がおすすめです。
憧れの企業や待遇のいい企業に空きが出る可能性もあり、求人数が多いことで選択肢も増えます。
建築業界ではどのタイミングで求人が増えるのか、そして建築業界での転職にはどれくらいの期間が必要なのかについて解説します。
建築業界の求人が増えるタイミング
建築業界は常に人材不足、かつ仕事量が多く、一年を通してさまざまな職種、企業の求人が出ています。
ですが、その中でもとくに求人が増えるタイミングも確認しておきましょう。
現職の仕事のタイミングとの兼ね合いも考えて転職の準備をすることが成功への近道です。
年度末
公共事業や一般の工事は年末に集中します。
繁忙期が過ぎた2~3月は、繁忙期後に辞めた人材を補うための求人が増えやすいです。
この時期に転職すれば年度始まりの4月に入社もしやすく、新生活を良いタイミングでスタートさせられます。
すでに建築業界で働いている場合は、繁忙期が終わった頃なら比較的転職活動もしやすいでしょう。
中小企業を狙うのであれば4月以降でも求人がある可能性も高いので、タイミングがずれてしまっても諦めずに求人情報をチェックしてみてください。
賞与が支給されたあと
賞与を受け取ってから退職する人も多いので、8~9月にも求人が増えます。
この時期に転職活動を始めれば10月ごろに入社できます。年末年始の仕事が増える前に新しい会社に慣れられるので、繁忙期に入ってもスムーズに仕事に溶け込めるでしょう。
2~3月、8~9月は建築業界の求人が増える傾向にありますが、その分退職する人、同じように転職活動をおこなう人も多くなる時期です。
条件のいい求人や大手企業の求人はそれだけライバルが多くなるので、面接対策や企業研究を怠らないようにしてください。
閑散期
建築業界は常に仕事が多く、人材不足に苦しんでいる企業が多いです。
そのため実際に働いていると繁忙期や閑散期は実感しにくいかもしれません。
ですが年末年始や年度末の工事のラッシュを終えたあとの4~6月は比較的仕事が落ち着くという企業が求人を出すこともあります。
この時期の求人は比較的競争率も低く、理想の求人に出会えれば良い結果を得やすいです。
新人をしっかり教育する期間も用意できるので、建築業界未経験の人や経験が浅い方でも仕事に馴染みやすいでしょう。
建築業界の転職にかかる期間
建築業界の転職は3~6か月程度かけておこなう人が多いです。
企業の研究や転職の目的を明確にしたり、情報を収集するのに1か月程度、求人に応募して面接を受けるのに2~3か月程度、そして現職の引き継ぎなどに2~3か月程度がかかると予想しておきましょう。
現職での仕事が多く転職活動がおろそかになってしまわないか心配という方は、転職活動のスケジュールを前もって立てておくことをおすすめします。
長引きすぎても転職活動のモチベーションが続きません。
上記で解説した求人が増える時期も参考にしつつ、どのタイミングで転職を始めるか、いつまでに転職するかを決めて、実際の活動をスタートさせましょう。
建築業界の転職におすすめのタイミング
建築業界の転職におすすめのタイミングを解説します。
未経験や経験が浅い段階で転職するのであれば4~6月、経験者が転職するのであれば2月、8月の転職がおすすめです。
未経験者は4月から6月
4~6月は、年末年始の工事、年度末の工事の依頼が落ち着く時期です。
その分この時期に入社すれば、丁寧な教育を受けられるでしょう。
企業側も余裕があるため未経験者や、応募条件にややスキルが足りない人でも受け入れてもらいやすいです。
求人件数は年度末や賞与が出たあとほどは増えにくいですが、その分ライバルも少ないためスムーズに転職活動を進められるでしょう。
この時期に現職の仕事が比較的少ないのであれば転職活動を始めるチャンスです。
経験者なら2月、8月
すでに建築業界で充分な経験、スキルがあるのであれば、2月、または8月の転職もおすすめです。
上記で解説したようにこの時期は求人の数が多く、より豊富な選択肢の中から理想の企業を選べます。
すでに建築業界での経験があるのなら、現状の何に不満を感じていてどんな企業に転職すれば悩みを解決できるのかも明確に分析できるため、選択肢が多すぎて困るということもないでしょう。
2月、8月は求人が多い分ライバルも増えますが、建築業界での実務経験、スキル、資格が充分にあるのならライバルにもしっかり対抗できます。
自分の強みは何なのか、企業にどうアピールできるか、しっかり作戦を立てた上で転職活動に挑みましょう。
建築業界で転職するには3年待った方がいい?
建築業界に限らず、日本では一度入社した企業では「まずは3年間続けなければならない」という風潮があります。
あまりにも前職の期間が短いと転職の際に悪い印象を持たれてしまうのではないかと思う方も多いでしょう。
実際に3年未満しか在籍していないのに転職したい場合、3年間は続けた方がいいのか、今すぐ転職してもいいのかをポイントごとに解説します。
明確な目的がないのであれば続けよう
転職したいのはなぜかを考えてみてください。転職をすることでこうなりたい、この問題を解決したいという明確な目的がないのであれば、急いで転職する必要はありません。
前職の期間が長くても短くても退職理由や転職したい理由は面接の際に確認されますので、そのときに面接官を納得させられる理由ができるまでは現職を続けることをおすすめします。
1年目は覚えることばかりですが、2年目になると仕事にも慣れてきて、3年目には後輩を育成する立場にもなれます。
資格を取得したり役職がついたりして、3年働き続けることには現職でのやりがいも感じられるようになるかもしれません。
キャリアアップのためなら早期の転職もあり
転職してどうしてもやりたいことがある、自分の成長のために転職したいという場合は、無理に3年間現職で働き続ける必要はありません。
面接の際にしっかり理由を説明できれば、前職の期間が短くてもそれほどの問題にはならないでしょう。
建築業界は不景気が続いており、企業によって将来性がはっきりと分かれていると感じる部分も多いです。
新しい事業にチャレンジしている、新規開拓に力を入れている将来性の高い企業に転職したい、より自分が成長できる環境に身を置きたい場合は積極的に転職活動にチャレンジしてみるのも一つの方法です。
ですが、建築業界は実務経験の長さが重視されます。学校を出たばかりで前職の期間も短いようであれば、即戦力としては考えてもらえないこともあります。
未経験からでも応募できるような、比較的ハードルの低い求人にも目を向けてみましょう。
企業とのミスマッチも早めの転職を
入社してみたら長時間労働やパワハラが横行しているブラック企業だった、事前に思っていた業務ができなかったなど、企業とのミスマッチに悩んでいる場合も早期に転職活動をしてみてもいいでしょう。
とくに違法レベルの長時間労働やパワハラは、あなたの心身に影響を及ぼす可能性があります。体の怪我や心の病気にかかってしまうと、求職せざるを得なかったり転職活動に時間がかかったりとデメリットにしかつながりません。
無理をしてでも3年働くべきという考えは一旦捨て、早めに働きやすい環境の職場への転職を検討しましょう。
建築業界の転職活動をスタートしよう
建築業界の転職活動期間の目安や求人が増える時期について解説しました。
建築業界は常に多くの求人が出ていますが、その中でも比較的求人が増える時期に転職活動をスタートさせることで、思わぬ好条件の求人に出会えるかもしれません。
現職が繁忙期だったり新人の教育に忙しかったりするとなかなか転職活動もスムーズに進められなくなってしまうため、あらかじめしっかり計画を立ててから転職活動をスタートさせましょう。
転職活動の平均的な期間や転職までのフローについて、下記の記事で詳しく解説しています。転職活動のスケジュールを立てる際はぜひ参考にしてみてください。