建築業界の就職活動事情について解説します。
就活は年々スケジュールが変動しますが、近年は早期に内定を取得、受諾する新卒生も増えています。
建築業界は一般的な就職活動の他インターンを利用して就職するケースも多く、より早期の対策が必要です。
建築業界の就活スケジュールを把握して、今後の活動に役立てましょう。
新卒の就活は3月から始まっている!
新卒生全体で見ると、就活は3年生の3月からスタートしています。
とくに近年は新型コロナウイルスの影響により授業のペースなどを気にせず就活ができるようになり、早め早めに対策を考える学生が増えています。
3年生春から就活対策をスタートし、4年生の春には内定をもらっている学生も多いです。
インターンは3年生夏から始まるケースが多いですが、不景気の影響もあり参加できる人数に制限があったり、早期に締め切られたりしてしまう可能性もあります。
タイミングを逃すとインターンにさえ参加できなくなるため、企業の情報は逃さないよう注意が必要です。
インターンで建築業界に就職する場合
建築業界では、約8割の学生がインターンで内定を取得しているというデータもあります。
3年生夏のインターンに参加できるかどうかが、就活を大きく左右します。
インターンに参加する場合の就活のスケジュールを解説するので、参考にしてください。
3年生夏季インターンに参加
3年生夏から始まるインターンに参加します。
この段階で選考が始まっている企業もあります。
インターンに応募するためにはポートフォリオを提出しなければならず、企業が求めるレベルに達していないとインターンに参加できない可能性もあります。
クオリティの高いポートフォリオを作成する必要があるため、インターンに参加する予定がある場合は3年生夏よりも前にポートフォリオ作成を始めなければなりません。
冬インターンに参加
10月ごろから冬季インターンの応募、選考が始まります。
企業によっては夏季インターンの参加者が優先されることもあります。
選考基準は企業によって大きく違うので、事前に説明会などに参加してよく確認しなければなりません。
冬季インターンの最中でも、冬からは本格的な就活が始まるので、本命以外の企業研究、試験対策なども始める必要があります。
内定取得
インターンの結果、内定を取得できるのは4年生4月から5月ごろです。
受諾するか、他の企業の就活を続けるかは人によりますが、後悔のない行動をしましょう。
4年生6月ごろになるとほとんどの企業は内定を出し終えており、就職のチャンスが一気に減少します。
一般的な就活で建築業界に就職する場合
インターンではなく一般的な不法で就活を行う場合は、3年生秋から選考が始まります。
建築業界の就活はそれ以前からポートフォリオ作成や実績作り、資格取得などやることがたくさんあるので、計画的に行動しなければなりません。
インターンと同じく、3年生春からはすでに準備を始めましょう。
3年生秋から早期選考
3年生秋から大企業やベンチャー企業を中心に、早期選考がスタートします。
建築業界ではインターンからの就職が非常に多く、早期選考の対象はインターン参加生に限定しているケースも多いです。
もちろんそうでない企業も多いので、遅くとも夏までにはポートフォリオ、エントリーシートを作成し、速やかに提出できるように準備しておきましょう。
冬から本選考
2月ごろから本格的な選考がスタートします。
ですがそれ以前に、建築学部の学生は先輩の卒業制作のサポートや資格取得、試験対策など、学校でやらなければならないことが増える時期です。
就活と並行して続けなければならないため、この時期が正念場です。
10月からエントリーがスタートしている企業もあるので、早め早めの行動を心がけてください。
4年生春には内定取得
大企業では3年生3月の段階で内定が出ることもありますが、多くは4年生4月から5月にかけて内定が出されます。
3年生3月はその他の業界でも一斉に就活が解禁される時期です。
各大型就活サイトでも多くの求人が掲載されるので、まだ内定が出ていない学生、まだ本命が決まっていない学生はこのタイミングも逃さないようにしてください。
6月からは研修などがスタート
企業によっては、内定が出た学生に対して研修を行うこともあります。
業種によっては建築士資格以外にもさまざまな資格が必要になるため、研修や学業、卒業制作と並行して資格取得やスキル習得の勉強もしなければなりません。
大手デベロッパーなどは内定が出るのが遅い傾向にあり、6月以降になることもあります。
建築業界への就職でやっておくべきこと
建築業界での就活のスケジュールを解説しました。
建築業界は他の業界とは違い、すべての対策を早めに進めていかなければなりません。
今何をすべきかわからないという方は、最低限下記の項目だけでも進めていきましょう。
自己分析、企業研究
自己分析、企業研究は3年生の春から夏までにはスタートさせましょう。
自分自身を理解することで目指すべき企業や業種も見えてきますが、就活のスケジュールも立てやすくなります。
本命の企業だけでなく周辺の企業の研究も行うことで、丁寧な対策ができます。
インターンなど夏季の就活がスタートすると自己分析がおろそかになりがちなので、最初に済ませておくことをおすすめします。
ポートフォリオ作成
インターンに応募する場合でもポートフォリオの提出が必須となっているケースが多いです。
ポートフォリオの作成も、インターン募集が始まる夏までには済ませておきましょう。
ポートフォリオはただ実績を掲載するだけではなく、見やすさ、資料作成の正確さなどもチェックされています。
慌てて作ると質が落ちてしまうため、じっくり時間をかけて作成を進めましょう。
筆記試験対策、面接対策
筆記試験対策、面接対策は就活が始まってからでも問題ありませんが、学校のスケジュールや卒業制作のサポート、研究室選びなどのタイミングによってはおろそかになってしまう可能性もあります。
本来なら内定をもらえていたのに対策不足によって不合格とならないためにも、万全の対策が必要です。
学校によっては筆記試験対策や面接対策のサポートもあるため、積極的に参加してください。
資格取得
業種によってはさまざまな資格を取得していなければならないこともあります。
建築学部で学んでいれば建築士資格は取得できますが、それ以外にも必要な資格がある場合は早めに取得してください。
応募のために資格が必須な業種や、資格を所有していると有利になる資格もあります。
建築業界の資格は取得までに時間がかかるもの、筆記だけでなく実技対策が必要なものも多いため、計画的に本当に必要な資格だけを取得しなければなりません。
建築業界の就活のスケジュールを確認しよう
建築業界の就活のスケジュールを解説しました。
3年生の夏からと、建築業界では非常に早く就活がスタートします。
新型コロナウイルスの影響を受けて募集人数を制限している企業も多く、この時期の就活生は臨機応変な対策が求められます。
自己分析やポートフォリオ作成など、できることから速やかにスタートしてください。
納得できる企業への就職を目指し、余裕のあるスケジュールを立てましょう。