建築業界の仕事の中でも、確認検査機関は、建築業界の中でも安定した職業であり、デスクワークがメインのため、肉体労働からは離れたい、キャリアアップしたい方におすすめの転職先です。
一方で、専用の資格や専門的な知識が必要で、転職が難しいのも事実です。
本記事では、未経験から確認検査機関に手職できるのか、転職を有利に進めるためにはどうすればいいのかを解説します。
確認検査機関に転職する3つの方法
まずは確認検査機関への転職方法を3つ確認しましょう。
確認検査機関の転職方法は、一般的な転職方法と同じく、転職サイト、各機関の公式サイト、ハローワークから仕事を探す方法があります。
一方で、確認検査機関の求人は出回りにくく、タイミングを少しでも逃すと見落としてしまうかもしれません。
さまざまな方法を把握して、ベストなタイミングで転職に乗り切れるように準備しておきましょう。
転職サイトで探す
転職方法としてもっとも一般的なのが、転職サイトで求人を見つける方法です。
確認検査機関だけでなく、建築業界の転職に転職サイトを利用したことがある方も多いでしょう。
転職サイトの中でも、建築業界の求人に特化したサイトを選ぶと、確認検査機関のような専門性が高い求人も見つけやすいです。
さらに転職エージェントサービスを利用するのもおすすめです。
転職エージェントは各求職者の専門性やキャリアに合わせて求人情報を紹介してくれるので、確認検査機関の求人に適したキャリアがあれば、声がかかる可能性があります。
求人サイトやエージェントサービスは一つに絞らず、複数のサービスに登録し、逐一情報をチェックしましょう。
確認検査機関のサイトを確認する
確認検査機関の公式サイトで求人を確認する方法もあります。
確認検査機関の仕事は高い専門性が求められるため、一般の転職サイトに求人を出すと、かえって採用の手間がかかってしまうケースも多いです。
そこで、企業としては、公式サイトにのみ求人を出したり、転職サイトでもエージェントなど非公開で募集をかけることがあります。
公式サイトから求人情報をチェックすれば、スムーズに書類選考、面接までたどり着きやすく、気になる確認検査機関の求人も見つけやすくなります。
ただし、すべての確認検査機関が随時求人を出しているわけではないので、頻繁に公式サイトを確認しなければなりません。
確認検査機関は機関によって業務内容が大きく違うことはありませんが、待遇や勤務地などを確認し、自分が働きたいと思う確認検査機関のサイトは逐一チェックするようにしましょう。
ハローワークで求人を確認する
ハローワークで求人を探す方法もあります。
ハローワークは、企業側が広告を掲載する費用がかからないため、どのような企業であっても気軽に求人を出せます。
確認検査機関のような専門性が高い仕事がハローワークに掲載されるケースはまれですが、可能性はゼロではありません。
また、確認検査機関以外の建築の仕事が見つかる可能性もあるので、ハローワークの求人もチェックしておくことをおすすめします。
未経験からの確認検査機関は難しい！
確認検査機関は、未経験からの転職は難しいとされています。
確認検査機関では建築に関するさまざまな書類を、その場の状況や法律と照らし合わせて確認しなければなりません。
専門知識だけでなく実務経験から判断しなければならない場面も多く、知識や経験がない人にとっては大きな負担となってしまいます。
確認検査機関の仕事にミスが生じると、建築の作業をやり直さなければならず、建築の計画自体が中止になるかもしれない、非常に重要なポイントです。
未経験からの転職は難しいとされる理由を一つずつチェックしていきましょう。
新卒よりも中途入社の方が多い
確認検査機関は新卒採用を行っているケースが少なく、ほとんどが中途採用の人材で成り立っています。
新卒採用もゼロではありませんが、ある確認検査機関では9割以上の人材が中途採用というケースもあります。
中途採用が多いということは、建築業界での経験、知識があることが前提ということです。
建築とまったく関係ない業界からの転職や、建築業界の中でも書類や法律について触れることがなかった業種からの転職は、かなり難しいでしょう。
求人数も少なく、ライバルも多いため、確認検査機関の業務に関連する知識があっても、さらに自身のスキルをしっかりアピールする必要があります。
知識があるだけでは実務で役立たない
建築関連の資格を取得するためには、法律に関する知識も習得しなければなりません。
一方で、確認検査機関で実際に働くには、知識だけでは役立たないシーンも多いです。
確認検査機関の仕事は、ただ法律に照らし合わせるだけでなく、その建築物の状況や周辺環境、使用用途など、さまざまな情報から総合的に判断する必要があります。
一つとして同じ建築物はなく、その場その場で正しい判断が求められます。
ただ資格を持っている、知識があることをアピールしても、確認検査機関への転職には役立たない可能性が高いです。
法律の知識を生かした実務経験をアピールできるよう、経験を積んでから確認検査機関への転職を検討しましょう、
年齢が上がってからの転職はしやすい
確認検査機関は、ある程度経験を積んでからの転職を考える方が多いため、年齢が上がってからの転職も比較的しやすいです。
建築業界に限らず、転職は年齢が上がるほど難しくなる傾向にあります。
ですが、確認検査機関なら、これまでの法律の知識や経験があればあるほど有利になるため、年齢が上がっても転職で不利になる可能性は低いです。
十分に実績を積み、自分にとってベストなタイミングで転職できるよう準備を進めましょう。
確認検査機関への転職を有利にする3つの方法
確認検査機関への転職を有利に進めるための方法を紹介します。
確認検査員の資格を取得する
確認検査機関に転職するには、建築に関連する法律の知識が必要な一級建築士資格はもちろん、確認検査員の資格も必要です。
この資格がなくても応募できる求人もありますが、確認検査機関で活躍するためにはいずれ必須になる資格なので、早めに資格の取得を目指しましょう。
反対に、確認検査員の資格を所有している人は全国的に見てもかなり少ないです。
そのため、転職活動時に資格をアピールすれば、かなり有利に転職活動を進められるでしょう。
一つの確認検査機関にとどまらず、複数の確認検査機関に応募し、よりよい条件の中から転職先を選べる可能性も高くなります。
建築業界で実務経験を積む
確認検査機関への転職には、資格が必要なのはもちろん、現場での実務経験も重要です。
各建築物の書類に対して的確な判断をするためには、多くの建築物を見てきた経験が求められます。
とくに確認検査機関では、規模の大きな建築物にまつわる仕事も多いです。
一級建築士の資格を生かして働いた実績が多ければ多いほど、確認検査機関への転職を有利に進められるでしょう。
確認検査機関ならではのやりがいを考える
確認検査機関ならではの仕事のやりがいを見つけることで、志望動機を考える際に役立ちます。
確認検査機関は、建築業界の中でもデスクワークが中心で、クリエイティブな業務は少ないです。
そのため、建築業界の第一線で活動してきた方にとっては、物足りない可能性もあります。
なぜ確認検査機関で働きたいのか、どうして魅力的だと感じているのかをよく考え、今後確認検査機関で働き続けられるか考えましょう。
魅力的な志望動機を作れるだけでなく、今後の自分のキャリアを考えるためにも役立ちます。
確認検査機関への転職を成功させよう
確認検査機関は専門的な知識や経験が必要であり、未経験からの転職は難しい傾向にあります。
ですが、資格を取得し、地道に実績を積み重ねれば、転職できる可能性は高くなります。
さまざまな方法を駆使して求人情報を確認し、自分にとってベストなタイミングで転職活動に踏み切れるよう、準備を進めましょう。
以下の記事では、さらに詳しく確認検査機関の魅力を紹介しています。転職先にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。