建築・建設業の求人をお探しの方は建築建設bizへ。詳しくはこちら!

建築積算士になるには?仕事内容や資格の難易度をチェック!

建築積算士の画像
この記事は約6分で読めます。

建築業界にはさまざまな職種があります。その中でも工事にかかる費用を算出する、建築工事に欠かせない存在が建築積算士です。

建築の仕事の中でも肉体労働がないので、年齢を重ねた方や女性でも目指しやすい仕事としても人気があります。

今回は建築積算士について、詳しい仕事内容や資格の取得方法、難易度について解説します。

今後建築業界でのキャリアを考える上での参考にしてみてください。

建築積算士とは?仕事内容を確認

建築積算士の画像建築の工事を請け負う際は、あらかじめ予算を提示しなければなりません。

何のためにどれだけの予算が必要なのか、どの部分のコストをカットできるのかによって予算は大きく変わります。

できるだけ安く安心して依頼できる企業だとクライアントに納得してもらうためにはこの予算の計算は非常に重要です。

その計算を担うのが建築積算士です。

建築工事には公共工事と民間工事があり、建築積算士はその双方の計算をおこないます。

公共工事の積算

公共工事は道路や橋など、大規模な工事をおこなうことが多いです。

税金を使って工事をおこなうため、より信頼でき、コストパフォーマンスのいい企業を公平に選ぶ必要があります。

公共工事の多くは入札式で、さまざまな企業が予算を提示した上でクライアントが依頼する企業を選びます。

工事にかかる予算の計算が的確でなければこの依頼を請けることはできません。

建築工事の知識だけでなく提示される条件なども踏まえて、正確な計算をおこなうのが建築積算士の仕事です。

民間工事の積算

民間工事でも入札式の工事はたくさんあります。公共工事ほど厳密な審査があるわけではありませんが、クライアントは数ある企業の中から信頼できる企業を選びます。

予算に透明性がある、信頼性があることを証明するためにも、正確な計算が求められます。

高すぎてもクライアントに納得してもらえず、安すぎると工事でトラブルが起きる可能性も高くなります。

正確な見極めをおこない、正しい計算をするスキルが求められます。

企業のコスト管理

建築積算士が勤務している企業のコスト管理をおこなうケースもあります。

建築士が提案するデザインを実現するためにはどれくらいの予算が必要なのか、クライアントが提示する予算内でより良い建築工事をおこなうためにはどのようにコストを抑えるべきなのかなどを考えます。

その他、資材の仕入れ先や人件費の管理、工事にかかるさまざまなコストをカットする方法などを話し合って提案することも建築積算士に求められる仕事です。

建築積算士は民間資格!条件や難易度は?

施行管理の画像建築にはさまざまな資格があり、中には特定の大学や専門学校を卒業していることや一定以上の勤続年数があることなどが受験条件の国家資格も多いです。

ですが、建築積算士は公益社団法人日本建築積算協会が管理している民間資格です。

国家資格ではないため建築積算士の資格がなくても建築工事の計算や企業のコストの計算などはおこなえますが、資格があればスキルを証明できるため転職や就職に有利です。

また、建築工事には欠かせない業務のため、企業によっては資格手当の対象となっている場合もあります。

建築積算士の試験内容

建築積算士の試験は一次試験と二次試験があります。

まず一次試験に合格しなければ二次試験を受けることはできません。

試験は一年に一度しかおこなわれませんので、一次試験に落ちた場合はさらに一年先までチャンスはありません。

二次試験に合格したら終了ではなく、その年度内に登録申請をおこなうことで建築積算士の資格が与えられます。

建築積算士は一度取得したら終わりではなく、3年間の有効期間があります。期限が来たら更新講習を受けることで継続して建築積算士を名乗ることができます。

建築積算士試験の受験条件

建築積算士は国家資格ほど厳しい受験条件はありません。

ですが満17歳からという年齢制限はあるので注意してください。

二次試験は、同じ年度内に一次試験に合格した人のみが受けられます。

建築コスト管理士や建築士などの資格を取得している場合などに限り一次試験は免除されます。

建築積算士資格の難易度

建築積算士の合格率は50~70%程度です。

民間資格ということもあり難易度は高くはありません。

ですが出題される問題は建築についての知識や計算知識はもちろん、建築の図面を読み取る問題もたくさんあります。

建築業界に携わっている、建築の勉強をしている人でなければ合格するのは難しいといえるでしょう。

テキストがたくさん出版されていますし、建築積算士の研修会、講習会もさまざまな場所で開催されています。合格できるか不安な方はこのような会に参加してみるのもいいでしょう。

建築積算士のキャリアプランを紹介

施行管理の画像建築積算士の建築業界でのキャリアプランを紹介します。

建築業界は不景気であり、将来に不安を感じている方も多いです。

厳しい建築業界で長く働き続けるためには、キャリアプランをしっかり考えておくことが大切です。

大企業への転職で待遇アップも期待できる

建築積算士の仕事は建築の仕事がある限りなくなりません。そのため、一定の需要は常に期待できます。

建築についての知識や計算のスキルがあればどんな企業でも活躍できるため、現状に不満がある場合は転職することも可能です。

より大きな規模の工事を請け負う大企業に転職すれば、やりがいを感じられるとともに高収入を期待でき、今まで以上に働きやすくなるでしょう。

建築の仕事は肉体労働や残業、休日労働が多いですが、建築積算士の仕事はデスクワークで残業なども比較的少ないです。

建築業界で働きたいけどキツい仕事は続けられない、現在の肉体労働に限界を感じるという方は、けんちくの仕事で得た知識や経験を活かして建築積算士として転職するという方法もあります。

計算ソフトに代えられないスキルと経験が必要

建築積算士は一定の需要がある仕事ではありますが、計算ソフトが台頭していることもあり将来的にはこれまで通りにはならない可能性もあります。

計算ソフトやAIに仕事を奪われないためには、計算ソフトやAIができない仕事を身に着けるしかありません。

細かな無駄を適切に見抜く力、工夫してコストカットをする提案などは機械にはできません。

ただ与えられた条件で計算をおこなうだけではなく、どのようにすればよりよい提案ができるかを考えられるスキルと経験が必要です。

会計関連や上位資格の取得でキャリアアップ

建築積算士は企業のお金だけでなくクライアントのお金を考える重要な仕事です。

さらにキャリアアップを狙うなら、建築積算士の上位資格である建築コスト管理士の資格やその他の会計に関連する資格を取得するのもおすすめです。

建築関連や会計全般の知識をより多く身に着けることでできる業務の幅も増えて、企業内で活躍できるだけでなく転職にも役立てることができるでしょう。

建築積算士として建築業界を支えよう

建築積算士の画像建築工事に欠かせない建築積算士の仕事内容や資格について解説しました。

建築積算士は民間資格ではありますが、建築や計算の専門的な知識が必要な資格です。

資格を取得すれば資格手当を得られる可能性もあるだけでなく、転職の際により有利になります。

建築業界に携わりたい、得意な計算スキルを活かして働きたい、生涯役立つ資格を取得したいという方は、建築積算士資格もぜひチェックしてみてください。

建築業界は人材不足が続いており、若い人材だけでなくミドル世代、シニア世代にも高い需要があります。ですが現場の仕事は体力が心配…という方は、建築積算士の資格を取得し、建築の知識を活かしつつ業界を支える仕事を選ぶのもおすすめです。ミドル世代やシニア世代が復職、転職をする際にあると有利な資格やスキルをまとめましたので、下記の記事もぜひチェックしてみてください。

【建築】ミドル世代の転職成功に必要な資格やスキルは?5つを解説

タイトルとURLをコピーしました