建築業界の中でも花形といわれているのがゼネコン会社での仕事です。
建築に関わる仕事への就職、転職を考える際、ゼネコン会社に憧れている方は少なくありません。
ゼネコン会社での勤務経験があれば、より規模の大きなゼネコン会社、反対に規模の小さなゼネコン会社への転職もしやすいです。
一方で、ゼネコン会社での勤務経験がない方が絶対にゼネコン会社に転職できないのかというと可能性がゼロというわけではありません。
未経験からゼネコン会社へ転職するにはどんな方法があるのか、あらかじめ取得しておくべき資格はあるのかなどについても解説します。
ゼネコン会社で働くメリットを確認
まずはゼネコンで働くことのメリットを紹介します。
ゼネコンは建築の中でも規模の大きな仕事ができ、やりがいを感じやすいです。
高収入を得られる、さまざまな経験をしたいという方にもおすすめです。
何を求めてゼネコン会社へ転職したいのか、自分の目的を明確にしましょう。
やりがいのある仕事ができる
ゼネコン会社では、公共施設、道路、橋、空港などのインフラ工事の他、復興事業など、社会をより豊かにする工事を多くおこないます。
人々の役に立てる、地図に残る仕事ができるなど、建築業界の中でもやりがいを感じられる仕事が多いです。
これまで以上に多くの人の役に立ちたい、日々やりがいを感じながら働きたい方にゼネコンはおすすめです。
高収入を得られる
建築業界の中でもゼネコン会社の給料は高額です。スーパーゼネコンにもなると年収は1000万円を越えます。
その分肉体的にも精神的にもハードな仕事ではありますが、同じ建築業界でここまで稼げる仕事は他にはありません。
大手のゼネコン会社は体制が整っているため、残業代や休日労働手当、その他の手当や賞与、福利厚生も充実しています。
さまざまな経験ができる
ゼネコン会社では設計や施工管理の他、マネジメント能力、営業能力などさまざまなスキルが身に着きます。
全国各地へ転勤したり、場合によっては海外に長期滞在して仕事をしたりすることもあります。
他の建築会社ではできない貴重な経験ができ、自身のスキルアップだけでなく人生を豊かにできるのも、ゼネコンならではです。
未経験からゼネコンへ転職する方法
未経験からゼネコン会社への転職は不可能ではありません。ですが、ゼネコン会社での勤務経験がある方がライバルに多くいると当然不利になってしまいます。
資格や経験なしでできる職種を探す、これまでの経験を活かせる職種を探すなど、ゼネコン会社での勤務経験がない人がゼネコン会社への転職を成功させる方法を確認しましょう。
資格なしで転職できる仕事を探す
ゼネコン会社は建築の仕事がメインですが、当然営業や経理、事務、人事などの仕事もあります。
これらは建築の経験、建築の資格がなくてもできる仕事です。
例えば、これまで別の業界で経理の仕事をしてきた方なら、実績や資格をアピールできればゼネコンへの転職も夢ではありません。
別の業界でも業種が同じであれば即戦力と判断されやすいので、自分の自信のあるスキルをしっかりアピールできるようにしましょう。
これまでの経験やスキルを活かす
別の業界から建築業界、ひいては一番人気のゼネコン会社への転職を目指すなら、これまでの経験やスキルを活かせる仕事を選ばなければなりません。
別の業界から異業種へ、まったくの未経験の状態から転職するのは難しいと思っておきましょう。
ゼネコン会社でも経験を活かしやすいのが営業や販売、経理、事務などです。ですが建築業界ならではのルールや法律、書類などもたくさんあるため、建築業の同業種で働いていた人がライバルになることも覚えておいてください。
アルバイトや派遣であれば未経験でも働ける可能性はやや上がります。その際は、将来正社員登用の可能性はあるのか、どんなサポートをしてくれるのかなども確認しましょう。
施工や設計ならミドル世代も需要がある
事務や営業、販売といったデスクワーク、内勤の仕事への転職は30代以降になると難しくなります。これらの仕事への転職を考えている方は早めに転職の準備を始めましょう。
一方、施工や設計といった外勤の仕事なら、40代以降のミドル世代、シニア世代でも需要があります。建築に関する知識や経験が豊富な40代以降の世代は、経験が浅い若手の人材よりも重宝される可能性もあります。
建築業界でもっとキャリアアップしたいとお考えのミドル世代、シニア世代の方は、ぜひゼネコン会社の外勤の求人もチェックしてみましょう。
未経験からゼネコンへの転職に有利な資格
未経験からゼネコン会社へ転職をする際に必須の資格はありませんが、仕事内容によっては資格が必須だったり、資格があることで有利になったりするものもあります。
ゼネコン会社で働く上であると有利な資格を紹介します。
宅地建物取引士
宅地建物取引士は建築物を売買する際に必要な国家資格です。
ゼネコンなどの建築業界、不動産業界で役立つ資格でもあります。
国家資格の中でも難易度が高いですが、一度取得すると生涯役立つ資格ですので、この機会に取得しておくことをおすすめします。
宅地建物取引士の資格があれば、ゼネコン会社の自社製品の営業、販売に役立てることが可能です。
一級建築士
建築士の資格の中でも、ゼネコン会社への転職を目指すなら一級の取得がマストです。
二級の場合は対応できる仕事に上限がありますが、一級になると上限がなくなります。
ゼネコン会社が請け負うような大規模な仕事では上限はない方が有利です。
一級建築士の資格を取得するためには二級建築士としての実務経験が必要で、試験の難易度も高いです。
その分一級建築士の資格を所有していさえすれば、ゼネコン会社での勤務経験がなくても転職活動を有利に進めやすいです。
消防設備士
消防設備士は、建築物の消防設備に不備がないかを確認、点検し、さらに問題がある場合はメンテナンスもおこなえます。
建築系の資格の中では知名度は低いですが、ゼネコン会社の設計職、施工管理職、営業職などでこの資格を役立てられます。
消防設備士も国家資格ですが、宅地建物取引士と比較すると難易度はそれほど高くありません。積極的にチャレンジしましょう。
建設業計理士
ゼネコン会社の経理職を目指すなら建設業計理士の資格を取得しておいた方がいいでしょう。建設業計理士は民間資格ですので、この資格がなければ経理の仕事ができないわけではありません。
ですが、一般企業の経理とは違い建築業界では独自に計算しなければならないものが多く、専門的な知識が必要です。
建設業計理士の資格があれば建築業界で必要な経理を理解できていることの証明にもなり、転職活動を有利に進められます。
未経験からゼネコンへの転職にチャレンジしよう
建築業界の中でもやりがいのあるゼネコン会社での仕事に憧れている方は多いです。
新卒でゼネコン会社に入社できなかったからといって、ゼネコン会社に転職できないわけではありません。
仕事内容によっては厳しいかもしれませんが、業種や所有している資格によっては十分にチャンスはあります。
未経験でも応募できるゼネコン会社の求人を探し、転職にチャレンジしましょう。
ゼネコンの仕事の中でも施工管理や外勤の仕事は、ミドルからシニア世代でもチャンスがあります。一般的に転職には不利と言われているミドルからシニア世代がなぜ建築業界では需要があるのか、その理由や問題点を紹介しています。ぜひ下記の記事も参考にしてください。