転職にはさまざまな方法があります。
中でも、ハローワークは企業も求職者も手軽に利用できる転職方法、求人方法として人気です。
ハローワークで本当に転職はうまくいくのか、建築業界のような特殊な資格が必要な業界でも転職できるのかについて解説します。
ハローワークの転職活動の流れ
実際にハローワークで転職活動をおこなう際の流れを紹介します。
事前に確認しておくことで、当日はスムーズに転職の相談をしやすくなります。
わからないことがあっても相談員が丁寧に対応してくれるので、気軽に相談してみましょう。
求職申込書に記入する
ハローワークの利用が初めての方は、まず求職申込書に自身の情報を入力しなければなりません。
求職申込書はパソコンで作成します。自宅からでも入力できるので、あらかじめ入力を済ませておくと当日スムーズに転職の相談ができます。
ハローワークには求職申込書を作成するためのパソコンが設置されているので、自宅にパソコンがなくても大丈夫です。
求職申込書には氏名や住所などの基本情報の他、学歴、職歴、所有している資格などを記入します。
さらにどんな仕事を希望するのか、理想のキャリアプランなども記入するので、相談員と一緒にどんな転職がふさわしいかを一緒に考えやすくなります。
ハローワークカードを作る
求職申込書の入力が終わったらハローワークカードが作成されます。
自宅のパソコンからも求職申込書は入力できますが、このとき作成できるのは仮のハローワークカードです。
実際にハローワークに出向いてから本登録のハローワークカードを受け取ってください。
ハローワークカードはそのとき一度だけでなく、二回目以降にハローワークを利用する際にも持参します。
求人を探す
求人票やハローワークのインターネットサービスから応募したい求人を探します。
ハローワークに掲載された求人は多くの求職者が問い合わせる可能性が高く、少しタイミングが遅れただけでもチャンスを逃してしまうかもしれません。
ピンとくる条件の求人があったらすぐにハローワークの相談員に問い合わせましょう。
応募する
希望する求人が決まったら相談員に問い合わせます。
ハローワークではその場で相談員が企業に連絡をしてくれます。
そのまま面接の日程を調整したり、電話で企業と求職者がその場でやりとりをおこなうこともあります。
企業と連絡がつかない、問い合わせに対応できない時間帯の場合はハローワークを通して紹介状、履歴書、職務経歴遺書などを送付し、後日選考結果や面接日程調整の連絡が来るのを待ちます。
面接を受ける
面接日程が決定したら当日に面接を受けに行きます。
ハローワークを通して求人に応募した場合はハローワークの紹介状も持参しなければなりません。
他にも、履歴書、職務経歴書など、企業が指定した書類を忘れずに持参してください。
入社日前日にハローワークに行く
面接をおこなって無事に内定をもたえたら、実際の入社日の前日にハローワークに行かなければなりません。
ハローワークに失業認定申告書、採用証明書を提出します。
これをおこなうことで失業認定が受けられ、就職日までの失業給付金を受け取れます。
ハローワークを利用するメリット
ハローワークを利用するメリットを4つ紹介します。
求人の数が多い
ハローワークは求人の中でも中小企業の求人が多いという特徴があります。
民間の転職サービスは、企業が登録する際、採用が決まった際などに費用が発生します。そのため求人にコストを割くのが難しい中小企業の求人は少なくなってしまいます。
ハローワークなら掲載にも採用にも費用がかからないため中小企業でも掲載しやすく、これまでにない企業と出会えるかもしれません。
地域に密着した求人が多い
ハローワークは地元の求人が多く集まっています。これは職業安定法に基づいたものです。
転職サイトを見ても都心部の求人ばかりで地方の求人が見つからない、と悩んでいる方はハローワークの求人情報もチェックしてみてください。
地元で就職したい、ユーターン就職をしたい方にもおすすめです。
女性向けのサービスもある
ハローワークにはさまざまなサービスがあります。
出産、育児のために離職してしまった女性の再就職を応援するためのマザーズハローワークは、キッズスペースがあって子ども連れでの転職の相談がしやすい、女性向けの求人を紹介するサービスが充実しているなどのメリットがあります。
他にも、学生向けの新卒求人が豊富な新卒応援ハローワーク、45歳未満の求人に特化したわかものハローワークなどもあります。
より需要に沿ったサービスを受けられるハローワークが近くにないか探してみましょう。
失業手当の相談ができる
怪我や病気、転職先がなかなか決まらないなどの理由で離職期間が長引いてしまうこともあります。その場合、失業保険を受給できる可能性もあります。
離職期間が長いものの就職の意思はある人に対して、一定の金額が国から支給されます。
ハローワークでの転職活動が再就職の意思があると認められる他、求職申込や離職票の提出をすることで失業給付金の手続きを進められます。
また、失業手当についてわからないことがあればハローワークの相談員に気軽に相談できるというメリットもあります。
ハローワークを利用するデメリット
ハローワークを利用するデメリットも事前に確認しておきましょう。
相談員によって対応が変わる
ハローワークの相談員は職種、業界に対しての知識が少ないため、相談員によっては満足な対応を受けられない可能性があります。
とくに建築業界のような特殊な資格や経験が必要な業界は求人情報だけでは判断しにくいことも多く、資格や経験があっても相談員に理解してもらいにくい、選考対策をしてもらいにくいという問題があります。
担当者を変えてもらう、別の日に相談に行く、別のハローワークを利用するなどの対策をおこないましょう。
求人情報と実態が違うことも
求人情報が実態に合っているかの確認は、ハローワークでは厳密にはおこなわれません。
そのため、求人情報を信じて入社したのにまったく違う内容の仕事を押しつけられた、時間外労働などが多いブラック企業だったということも少なくありません。
面接時に労働条件については確認し、合格後に雇用契約を結ぶ際も雇用契約書をきちんと確認する必要があります。
自ら探さなければならない
ハローワークでは自ら積極的に求人を探したり、就職のためのサービスを利用したりしなければなりません。
転職サイトやスカウトサイトのように待っていれば必要な情報が届いたり、気軽に新着情報をチェックできるというわけではないので注意してください。
ハローワークには中小や地域の求人も多いですが、膨大な数の求人の中から自分に合う求人を探さなければならないため疲れてしまうこともあります。
転職サイトやエージェントサービスなども併用し、転職活動に疲れたら別の方法を試してみるのもおすすめです。
建築業界の転職にハローワークを活用しよう
転職時に活用できるハローワークについて解説しました。
ハローワークには多くの求人情報があり、無料で相談できる、失業手当の手続きができるなどのメリットがあります。
建築業界には中小企業や地域に密着した企業も多いため、転職サイトを見ているだけでは見つけられなかったような理想の企業と出会える可能性もあります。
一度ハローワークカードを作成しておけばその後の求職もしやすくなるので、現在転職を考えている方はハローワークを利用する方法も検討してみてください。
建築業界には他にもさまざまな転職方法があります。転職サイト、転職エージェント、転職イベントなど、建築業界での転職をスムーズに進めるための方法を下記の記事で紹介しています。自分に合う転職方法を選ぶことで、よりスピーディーに、ストレスなく転職活動を進められるでしょう。