施工管理は建築についての専門知識やスキル、資格が必要であり、責任感の重い仕事です。
その分やりがいや高収入を得やすいというメリットもありますが、転職することでさらに良い条件で働ける可能性もあります。
施工管理が建築業界で転職するとなるとゼネコンなどの大手企業をイメージするかもしれませんが、中小企業にも注目してみてください。
施工管理が中小企業に転職するメリットや、中小企業への転職が向いている人の特徴などを紹介します。
施工管理が中小企業に転職するメリット
施工管理が中小企業に転職するメリットを紹介します。現在転職に悩んでいる方は、中小企業のメリットもチェックしてみてください。
転勤が少なく地域に密着して働ける
中小企業は転勤が少なく、地域に密着した仕事ができます。
大手企業は全国に支店があり、場合によっては勤務地を転々としなければなりません。
家族との時間を大切にしたい、介護や育児などどうしても転勤したくない理由があるといった方には転勤の多い企業で働くことはデメリットになってしまいます。
支店がない、対応エリアが狭い中小企業なら、転勤の心配をせずに長く地元で働き続けることが可能です。
昇進、昇給が早い
中小企業は大手企業と比較して昇進、昇給が早いというメリットもあります。
大手企業は優秀な人材が集まる分、出世争いに巻き込まれてしまうケースも少なくありません。
同期に先を越されて悔しい思いをしたり、必要以上にストレスを感じたりすることもあります。
一方で中小企業ならそもそもの従業員数が少ないため、仕事内容をしっかり評価された上でスピーディーに昇進、昇給できます。
すでにある程度施工管理としての経験、実績があるならば、早期によりよい役職につくことも夢ではありません。
顧客や社員同時の距離が近い
中小企業は顧客や社員同士の距離が近く、アットホームな環境で働けます。
何でも相談できる、トラブルがあった際に一致団結して乗り越えられる環境は、働くモチベーションにもつながり、生産性の向上も期待できます。
大手企業は従業員数が多い分従業員同士のコミュニケーションが希薄になってしまったり、顧客の反応が見えにくいため仕事にやりがいを感じにくいといったデメリットがあります。
一方、中小企業は従業員同士の距離が近い分人間関係でのトラブルも起きやすいです。過去に人間関係を理由に転職した経験がある人は慎重に企業をチェックしましょう。
さまざまな業務のスキルが身に着く
大手企業では従業員数が多いため、さまざまな業務を分担しておこないます。自分がまかせられた業務に集中できるというメリットがありますが、それ以外のスキルが身につかない可能性も高いです。
中小企業では従業員が少ない分多くの業務を一人ずつがカバーしなければなりません。施工管理として採用されても、事務、経理、総務なども兼任するケースもあります。
目の前の業務に集中できない、業務負担が重くなるといったデメリットはあるものの、さまざまな業務のスキルが身につくことで自身の成長に役立てられたり、転職や独立の際にスキルが役立ちます。
大手よりも転職に成功しやすい
よりよい待遇を求めて大手企業に転職したいと考える方は多いです。その分ライバルも多くなり、充分な実績や経験がなければ大手企業への転職は難しいです。
空きが出るまで求人サイトを確認し続けたり、何度も面接で落とされたりなど、転職活動が長引くとその分心身にかかるストレスも大きくなります。
一方で中小企業なら希望する人も少ない分、スムーズに話が進みやすいです。
スピーディーに転職活動を終わらせたい方は、その中小企業の待遇や条件などもよく確認した上で求人に申し込んでみるのもいいでしょう。
中小企業で働くデメリットも確認
中小企業にはさまざまなメリットがありますが、デメリットも確認しておく必要があります。
中小企業に転職して後悔することがないよう、事前にデメリットも把握しておきましょう。
収入や待遇が下がる可能性がある
中小企業は取り扱う依頼の規模も大手に比べると小さく、その分収益が低いです。
従業員に還元される利益も少なくなるため、収入や待遇が下がる可能性があります。
最低限欲しい給与の金額や譲れない待遇などは明確にした上で中小企業の求人内容を確認しましょう。
安定性や将来性に不安がある
大手企業は雇用が安定しており、さまざまな新事業にチャレンジできる資金もあるため将来性も高いです。
一方で中小企業は、経営が傾くとリストラされたり仕事が減ったりする可能性があり、安定性は大手企業と比較すると弱いです。
また、新事業に挑戦しにくく将来性が低い企業も多いです。
少子高齢化が進む日本において、建築の需要は変わっていくことが予想されます。
今後の経営についてどのようなビジョンを持っているのか、実際にどんなことにチャレンジしているのかを確認しましょう。
中小企業への転職が向いている施工管理の特徴
中小企業への転職が向いている施工管理の特徴を紹介します。
自分は大手企業と中小企業のどちらで働けばよりやりがいを感じられるのかを考えてみましょう。
能力次第で評価される職場で働きたい人
中小企業は大手企業に比べて個人の能力が業績に大きく影響を及ぼします。
よりよい成果を上げればその分評価されやすく、若手であっても昇格しやすいです。
年功序列ではなく自分の能力次第で道を切り開いていきたいという向上心の高い方に、中小企業への転職は向いています。
転勤をしたくない人
中小企業は転勤が少ないため、すでに家庭を持っている人、地元で働きたい人に向いています。
地域によって仕事の量は変動しますが、そのエリアならではのメリットが多いと感じるのであれば転勤の少ない中小企業がおすすめです。
ですがその中小企業が今後規模を拡大して支店を持つようなことがあれば転勤の可能性は充分にあります。
施工管理の業務の内容上、転勤は絶対にないとは言い切れないことも理解しておきましょう。
新しいことにチャレンジしていきたい人
上記で解説した通り中小企業では個人の成果が業績に直結しやすいです。
そのため、新しいことにチャレンジして事業を拡大していきたい、指示を受けるより能動的に動きたい人にも中小企業は向いています。
大手企業は新事業を始めるための資金は潤沢にあるものの、個人の意見が通りにくく意思決定が遅いというデメリットがあります。
思うように自分の考えが伝わらない、与えられた仕事を黙々とこなさなければならないという業務内容に不満を感じている方は、思い切って中小企業へ転職してみてもいいでしょう。
施工管理の転職には中小企業も視野に入れてみよう
施工管理の転職に中小企業をおすすめする理由や中小企業で働くことに向いている人の特徴を紹介しました。
中小企業には大手企業にないさまざまな仕事のやりがい、スキルアップのチャンスがあります。
大手よりも転職しやすく、転職活動をスピーディーに済ませることもできるでしょう。
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