労働時間が長い、休日が少ない、業務負担が大きいなど、建築業界で働いていると仕事にさまざまな不満を感じます。
問題を解消する方法はたくさんありますが、その一つが転職です。
転職すればストレスを感じずに働ける、待遇がアップする、キャリアアップ、スキルアップにつながるなどのメリットがあります。
ですが不満を感じているすべての人が転職すべきではありません。中には転職をすることでかえって問題が深刻になってしまったり、別の悩みを感じるようになってしまう方もいます。
転職すべきか迷っている方のために、転職をしない方がいい人の特徴や、転職活動に踏み切る前におさえておきたいポイントについて解説します。
転職をしない方がいい人の5つの特徴
仕事に不満はあっても転職しない方がいい人の特徴を紹介します。
転職したい明確な理由がない、特定の職業や企業に憧れているだけ、一時的な感情に支配されているだけなどの場合、転職すると後悔してしまう可能性もあるので注意してください。
自分の市場価値を客観的に把握していない
自分の市場価値を客観的に把握していないと、転職活動がスムーズに進みません。
理想が高すぎたり、条件をつけすぎたりして思うように求人を見つけられなくなってしまいます。
求人に申し込んでも書類選考や面接で落とされてしまい、転職活動が長引きモチベーションが下がってしまう可能性もあります。
転職したい気持ちが強いのであれば、実際に自分の市場価値を判断することから始めましょう。
転職する理由が明確ではない
なんとなく働きたくない、上司が気に入らない、自分にこの仕事は向いていない気がするなど、転職したい理由が明確でない場合は一度転職を考えなおしましょう。
理由が明確でないと自分がどんな仕事をしたいのか、どんな仕事を探せばいいのかが見えてきません。
結果転職先とミスマッチを感じてストレスを感じ、また転職したいと思うようになってしまいます。
憧れだけが先行している
誰もがしっている大企業で働きたい、地球環境を考えた設計、建築ができる、働いている人から良い待遇が受けられると話を聞いたなど、単なる憧れだけで転職をするのも危険です。
きちんと調べずに転職すると、業務負担が多い、責任が重い、社内の人間関係が悪い、待遇が下がるなど、さまざまな問題を抱えてしまうかもしれません。
憧れの企業に勤務できてもこのような問題がストレスとなって結局退職、転職することになる可能性もあります。
怒りや負の感情で転職を考えている
上司に理不尽な叱責をされた、業務中に嫌な目に遭ったなど、怒りや負の感情だけで転職を考えているケースもあります。
感情的なままでいると現職の悪い点ばかりが気になるようになってしまいます。
上司や同僚、部下はこれから先もずっと一緒に仕事をしなければならないわけではありませんし、意見の食い違い、価値観のズレなどが働きにくさの原因になっていることもあります。その点を改善したり自分の考えを柔軟にしたりすれば充分現職でも働き続けられるケースもあります。
また、転職時には前職の離職理由も確認されます。その際に感情的な理由を出してしまうと悪い印象を与えてしまいます。
前向きな転職理由を伝えられないようであれば、今一度転職は思いとどまって冷静に考えなおしましょう。
現在の福利厚生に満足している
業務内容に不満はあるものの福利厚生が充実しているから転職を迷っているという声もあります。
建築業界は労働時間が長い、休日が少ないなど、働きにくいと感じる部分が多い企業も少なくありません。そんな業界の中で福利厚生が充実している企業に入社できれば、手離したくないと感じるのは当然です。
他の企業と現職の福利厚生を比較してみて、それでも現職の方が待遇が良ければ転職は踏みとどまった方がいいかもしれません。
充実した福利厚生を手離してでも転職したい明確な理由があるかどうか、考えてみてください。
転職すべきか迷ったときにすべきこと
上記の転職しない方がいい人の特徴に一つでも心当たりがあったり、実際に転職すべきか迷っているという方のために、迷ったときに試してみてほしいことを紹介します。
転職以外で悩みを解決する方法がないかを考えてみましょう。
社内での異動を相談する
現在の業務に不満、負担を感じている場合、転職しなくても社内で異動をすれば問題を解決できる可能性が高いです。
大企業であれば部署ごとに希望者を募って実際の転職のように書類や面接などを通して異動できる場合もあります。
中小企業であっても、上司に相談して担当する業務を変えてもらえることもあります。
転職ではなく社内転職という方法を選ぶと、退職の手続きや転職活動をする手間がかかりません。当然福利厚生も変わらないので、現職の福利厚生を手放したくないという方にもぴったりです。
異動先の業務内容を事前に身近な人に聞けるので、ミスマッチを防ぎやすいというメリットもあります。
自分の市場価値を把握する
待遇に不満がある、転職活動がスムーズに進まない、理想の企業を見つけられない場合、自分の市場価値を客観的に把握できていない可能性が高いです。
自分の市場価値を見極め切れていないと条件が厳しすぎる求人に申し込んでしまったり、理想の求人を見つけにくくなってしまいます。
一人で考えているだけでは市場価値は判断しにくいです。転職エージェントや転職をサポートしてくれるサービスを利用して、自分の市場価値を客観的に判断することから始めましょう。
転職エージェントに相談して自分のポジションを正確に理解できれば、今の待遇が適切だった、自分のスキルでは理想の企業には転職できない、逆にもっと高い理想を抱いて良いなど、冷静に分析ができます。
転職以外の選択肢に目を向ける
仕事への不満を解消する手段が転職しかないと考えていると他の選択肢を見落としてしまいます。
先ほども解説した通り社内転職という手段もありますし、独立やフリーランスという選択肢もあります。
大学や専門学校に行って一から建築について学び直す、資格を取得するのも一つの方法です。
転職がすべてではない!まずは理由を考えよう
建築業界で転職をすべきか迷っている方のために、転職しない方がいい人の特徴を紹介しました。
転職をすれば現状の問題から抜け出せることも多いですが、一方で転職だけがすべてではないことも理解しておく必要があります。
建築業界はどんな企業でも働きにくさを感じることが少なくありません。人によって合う合わないの部分も大きいです。
転職活動を始める前に、本当に転職したい明確な理由があるのか、現在の問題は転職をすることで解決するのかを考えてみましょう。
収入面に不満がある場合、転職をすると新人扱いとなって収入がさらに落ちてしまう可能性もあります。また、建築業界だけでなく日本の景気の状況から、収入源が一つしかないのは危険です。働き方改革によって副業が解禁され、建築業界でも働きながら副業をしやすくなりました。転職をしなくても副業で収入をアップさせることは可能です。下記の記事で建築業界でおすすめの副業や、副業をすべき理由についてさらに詳しく解説します。