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今後必須の再生可能エネルギーとは?建築業界が注目すべきポイント

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「再生可能エネルギー」という言葉が浸透してかなりの月日が経ちました。

SDGsの広まりにより、世界中でさらに再生可能エネルギーへの注目が集まっています。

多くの業界が再生可能エネルギーへの取り組みを行っており、建築業界にもできることはたくさんあります。

再生可能エネルギーとはどのようなものか、どのような種類があるか、そして建築業界ができる取り組みについて解説します。

再生可能エネルギーとは?主な種類を確認

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再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを排出せずに利用できるエネルギーのことです。

人類はこれまで、限りがある化石燃料をメインに利用してきましたが、このままのペースで使い続けていると資源が枯渇してしまいます。

そこで、再生利用しやすく、枯渇することのない太陽光や風力、水力などからエネルギーを生み出す方法が採用されるようになりました。

再生可能エネルギーは二酸化炭素を排出しないため地球温暖化を防ぐこともでき、地球環境を保護する意味でも重要な役割を担っています。

再生可能エネルギーとして利用されることが多い3つを具体的に解説します。

太陽光

日本でも安定してエネルギー資源を得やすいのが太陽光発電です。

企業規模だけでなく、一般家庭でも太陽光発電設備を設置している住宅は多いです。

太陽光は日々一定以上のエネルギーを安定供給できるため、今後も重視されていくでしょう。

パネルを設置するだけなので広大な空間を確保する必要がなく、国土が小さい日本や一般家庭でも利用しやすいです。

日本ではアメリカと並ぶほど多くの導入実績があり、今後も住宅用、事業用ともに導入が進んでいくことが予想されます。

デメリットとしては、気象条件によって若干の差が生まれること、地域の日照時間によって発電される電力の量に違いが生まれることなどがあります。

風力

風車で風を受けることでエネルギーを生み出すのが風力発電です。

非常に大きな設備で稼働の音も大きいため、設置できる箇所が限られています。とくに日本では設置のための環境が整いにくく、一年中安定して同じ量の風を受けられる場所も少ないです。

再生可能エネルギーの中では変換効果が高く有効な手段であり、太陽光とは違い夜間でも発電できるというメリットがありますが、日本国内では普及しにくいというデメリットがあります。

水力

日本は海に囲まれ、降水量も非常に多いです。

そのため水力発電に向いている環境が整っています。

再生可能エネルギーの中でも変換率が80%以上と非常に高く、効率的であるというメリットもあります。

ダムや河川、上下水道の流れを活用できる設備も豊富にあります。

規模の小さい設備は日本国内でも設置しやすく、今後も普及が進められる見込みです。

建築業界ができる再生可能エネルギーへの取り組み

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建築業界にはさまざまな業種がありますが、それぞれが再生可能エネルギーへの取り組みを行っています。

ゼネコン、デベロッパー、コンサルタントの各取り組みを詳しくチェックしてみましょう。

【ゼネコン】設備の開発や調査

インフラ工事や大規模なオフィスビル、商業施設などの建設を行うゼネコン会社は、設備の開発や調査が得意です。

莫大な資金を研究開発にかけられるため、より効率的に再生可能エネルギーを利用できる最新設備を作っています。

また、その建築物を建てる際に周辺環境にどのような影響が出るか、公害や自然災害を防ぐために何ができるかを調査するのもゼネコン会社の仕事の一つです。

さらに風力発電、水力発電など、大規模な再生可能エネルギー設備を設置する依頼を請け負うこともあります。

大きな再生可能エネルギー設備は、周辺環境に影響を及ぼすだけでなくそのエリアに生息する動物や植物に悪い影響を及ぼすケースも少なくありません。

その場合にどのような対策があるかを調査するのもゼネコン会社の仕事です。

【デベロッパー】自社ビルの電力確保

不動産のデベロッパーは、自社が保有しているビルの電力確保のために再生可能エネルギー設備を設置するケースが多いです。

太陽光や風力、水力を使ったエネルギー設備をビルに設置すれば、多くの電力を再生可能エネルギーで賄えます。

自然環境に配慮した建築物は社会的評価も高く、デベロッパーの主な業務内容にも貢献します。

建築基準法はいまだに再生可能エネルギーへの取り組みについては規定が緩いですが、今後さらに規定が厳しくなる可能性は十分にあります。

それまでにどれだけ多くの再生可能エネルギー設備を導入できるかが重要です。

【コンサルタント】環境への調査

建設や施工のアドバイスを行うのが建築コンサルタントの業務です。

とくに事業開発のような大規模な依頼では、事前に環境の調査を十分に行わなければなりません。

公害や自然破壊を防ぐようさまざまな制度が定められており、遵守して調査に取り組む必要があります。

再生可能エネルギーに対応する設備の設置は環境保護のために大切ですが、設置自体が環境破壊につながる可能性もあります。

そうならないためにコンサルタントの調査が重要です。

再生可能エネルギーへの取り組みが重視されている今だけでなく、今後もコンサルタントの調査は重要性を増していくことが予想されます。

住宅規模でできる再生可能エネルギーへの取り組み

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大手ゼネコン会社やデベロッパーなど、大規模な工事を請け負う建築会社は再生可能エネルギーへの取り組みを積極的に行っています。

一方で、住宅規模で個人ができる再生可能エネルギーへの取り組みもたくさんあります。

再生可能エネルギーへの関心が高い顧客も多いため、ハウスメーカーや工務店でも再生可能エネルギーに関する知識、技術は常に高めておきましょう。

ZEH住宅の普及

ZEH「ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称です。

自宅で発電した電力を自宅で利用し、生産するエネルギーと消費するエネルギーの差をゼロにすることが目的です。

電力を発電するだけでなく最小限の電力で通常通り生活ができるようなシステムの取り組みも行っています。

また、蓄電システムも搭載していれば、停電時や災害時にも安定した電力を利用できるというメリットもあります。

個人の住宅でも多く取り入れられていますが、設備投資やメンテナンスに高額な費用がかかるというデメリットがあり、改良の余地が求められています。

太陽光発電システム

太陽光をパネルに当てることで電力を発生させるシステムで、再生可能エネルギーの中でも非常にメジャーです。

太陽光パネルは設置場所もコンパクトで、さまざまなメーカーから発売されているため比較的手ごろに取り入れられます。

新築時にZEH住宅にしていなかったとしても太陽光パネルを設置すれば再生可能エネルギーへの取り組みができます。

余った電力は蓄電することも売電することもでき、お得に電力を供給できることからも注目が集まっています。

断熱性の高い素材や設計

新築時に断熱性の高い素材を取り入れ、断熱性の高い設計にすることも併せて必要です。

室内の断熱性が高まるとエアコンの稼働率を抑えられ、電力消費が少なくなります。

二酸化炭素排出量も抑えられるため、再生可能エネルギーに関する設備がなくても地球環境保護に貢献できます。

さらに太陽光発電や蓄電装置などの設置も提案できるよう、省エネ住宅、ZEH住宅に関する知識と経験を高めていく必要があります。

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