プラントエンジニアリングは建築業界のなかでも規模の大きな建物の建設に携わる仕事です。
専門的な知識とスキルが必要になり、国内外で非常に高い需要があります。
本記事では、プラントエンジニアリングの仕事内容や働くうえでのメリット、必要な資格を解説します。
建築業界でどのような道に進むか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
プラントエンジニアリングとは?仕事内容を解説
プラントエンジニアリングの仕事内容を詳しく解説します。
プラントエンジニアリングは、プラントの企画から設計、メンテナンスまですべてを管理する仕事です。
業務内容が幅広いため、どのような業務があるかをしっかり把握しておきましょう。
プラント全体の作業工程の設計
まずはプラント全体の作業工程を設計します。
プラントを作る場所や規模、何のプラントを作るかによって最適な提案をし、スケジュールや予算、構造などを考えていきます。
建築だけでなく電気や配管などの分野の知識が必要になり、各分野のプロが設計を進めていくのが一般的です。
建築やデザインの設計
建築やデザインの設計を行い、必要な装置、配管、システムなど材料の手配を行います。
プラント工事にも予算はあるため、予算に収まるよう設計をしていくことも大切です。
プラントエンジニアリングは、設計だけでなく資材のチェックなどもする必要があり、完成するまで付きっ切りで対応しなければなりません。
施工管理
プラントの工事が実際に始まると、施工管理を行います。
スケジュール、予算、安全などを確認しながら、作業がスムーズに進むように現場を取りまとめます。
プラントの建築には危険物を使うこともあるため、安全面にはとくに慎重になる必要があります。
電気系統・産業機械などの設計
プラントの設計には、電気系統などの設計や、産業機械の設計も行います。
近年は最新技術を駆使した設計を行う企業も多く、専門的な高度な知識が求められます。
世界で通用する技術なので、今後日本国内だけでなく世界へ活躍の場所を広げたいと考えている方もこの分野の知識やスキルを高めておくといいでしょう。
プラントエンジニアリングのメリット
プラントエンジニアリングとして働くとさまざまなメリットがあります。
海外で働ける、キャリア形成に役立つ、高収入を期待できるなどのメリットをチェックしていきましょう。
海外での仕事も豊富にある
プラントエンジニアリングは日本国内だけでなく海外でも高い需要があります。
日本国内にはプラントの施設が充実しており、新しく建設されることは少ないです。メンテナンスがメインの仕事になるなかで、海外へ拠点を移す企業も少なくありません。
途上国などで日本の技術を駆使してプラント設備を作る仕事に携われば、多くの人の生活を豊かにすることができるでしょう。
スキルやキャリアの形成に役立つ
プラントエンジニアリングの仕事は、建築業界でスキルやキャリア形成に役立ちます。
専門的な知識やスキルが必要で、さらに海外への長期出張が必要になることもあります。
プラントエンジニアリングはオールマイティーな技術が必要で、実績が豊富にあれば転職や独立にも役立つでしょう。
勤務している企業内で昇進、昇格を続ければ、より高い地位を獲得することも可能です。
高い年収を期待できる
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、プラントエンジニアリングに該当する仕事の平均年収は587.3万円です。
さらに役職がついたり、海外出張の手当がついたりすれば、より高収入を期待できるでしょう。
建築業界は専門知識や専門資格が必要な仕事ほど収入が高くなります。プラントエンジニアリングは建築業界のなかでも各分野の専門知識が必要な仕事のため、ほかの仕事と比べても高収入を得やすいでしょう。
プラントエンジニアリングへの転職に役立つスキル
プラントエンジニアリングの仕事をするためには、さまざまな専門知識が必要です。
どのような知識、資格、スキルが必要なのかをチェックし、今後に役立てましょう。
TOEIC
TOEICはビジネスに必要な英語力を査定するテストです。
プラントエンジニアリングの仕事は日本国内だけでなく、海外でも需要が高い仕事です。
日本企業で勤務していても、海外への出張や転勤が多い可能性もあります。
そのため、TOEICで高得点を獲得すれば、海外志向の強い企業への転職にも有利になるでしょう。
とくに高い英語力が求められる企業への転職には、800~850点程度のレベルが求められることも多いです。
管工事施工管理技術士
管工事施工管理技術士は、管工事を行ううえで欠かせない国家資格です。
2級と1級があり、プラントエンジニアリングのような大規模な仕事をするには1級の資格が必要です。
資格を取得するには、実務経験や大学、専門学校などでの履修が必要です。
プラントエンジニアリングの仕事をするうえで必須の資格ではありませんが、管工事にも携わりたい方は受験資格を得られるよう経験を積む必要があります。
機械設計技術者
機械設計技術者は民間資格です。プラントエンジニアリングで必須の資格ではありませんが、機械設計技術者の資格があれば機械設計に関する仕事への転職で有利になります。
3級から1級がありますが、3級は比較的受験資格がゆるく、実務経験がなくても受験できます。まずは3級を取得してから、2級、1級とレベルアップを目指しましょう。
CAD利用技術者
CADは建築の設計をするために必要なソフトです。CAD利用技術者の資格を取得すれば、CADに関する一定以上の知識と操作スキルがあることをアピールできます。
資格がなければCADを扱えないわけではありませんが、プラントエンジニアリングだけでなく今後建築業界で活躍したいなら必須の資格といえるでしょう。
CADにはさまざまな民間資格があるため、自分のレベルや目的に応じて最適な資格を選びましょう。
土木施工管理技士
土木施工管理技士は、土木系のプラントエンジニアリングに必要な資格です。
道路や橋など、大掛かりなインフラ設備、プラント設備などの設計に携わるためには欠かせない資格でもあります。
土木工学の高度な知識が求められる資格で、1級を取得すれば現場の管理技術者として働けます。
指定された学部を履修することや実務経験が必要ですが、取得しておけばさまざまなシーンで活躍できるでしょう。
配管技能士
配管技能士の資格は、プラントエンジニアリングの建設や配管に携わる際に必要な資格です。
配管に関する専門的で高度な知識が必要で、この資格があればプラントエンジニアリングの分野でおおいに活躍できるでしょう。
プラント設備には、ガス、水、蒸気などさまざまな配管が必要です。
今後活躍するためにも、専門的な知識を身に着けられる資格取得に向けて勉強しましょう。
プラントエンジニアリングへの転職を検討しよう
大規模なプラント設備の設計に携わる仕事、プラントエンジニアリングについて解説しました。
プラントエンジニアリングは日本国内だけでなく海外でも高い需要があり、将来性が期待できる仕事です。
プラントエンジニアリングの仕事をするには専門的な知識やスキルが必要で非常に大変ですが、大きなやりがいも感じられるでしょう。
必要な資格取得に向けて勉強をする、現場で経験を積むなど、できることからコツコツスタートしていきましょう。
以下の記事ではさらに詳しくプラントエンジニアリングについて解説しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。