建築業界のなかでも年収をアップさせやすいのが、建築士です。
建築士の仕事は多岐にわたりますが、自分に合った働き方や環境を選ぶことで無理なく年収アップを目指せるでしょう。
実際の建築士の年収はどれくらいなのか、どうすれば年収を上げられるのかを考えていきましょう。
建築士が年収1000万円を超えることは可能
政府統計によると、2019年の建築士の年収は553万円、賞与は148万円の合計701万円でした。
大手企業に勤務していたり、役職がついたりすれば、年収1000万円を目指すことは十分に可能です。
一級建築士の資格は取得のための条件が厳しく人材も少ないことから需要が高く、好待遇の求人が多数あります。
また、建築士として実績を積めば独立して自分で仕事を獲得することも可能です。
設計事務所やデザイン事務所を設立して成功すれば、さらに高い年収を期待できるでしょう。
建築士が年収をアップさせるポイント
建築士が年収をアップさせるポイントを紹介します。
今後よりよい待遇で働き続けるために何ができるのかを洗い出していきましょう。
建築関係の資格を取得する
建築関係の資格を多数取得することで、より好待遇の求人に応募しやすくなります。
建築業界には、その資格を持っていなければ対応できない仕事が多数あります。
建築士の国家資格は、建築業界で活躍するには必須ともいえます。
建築士資格だけではアピールするには不十分な可能性もあるため、本格的に転職活動を始める前に資格の取得を検討しましょう。
できることが増えればより応募する求人の選択肢が増えるだけでなく、ライバルより多くの可能性をアピールすることも可能です。
現職で昇給を目指す
建築業界で年収をアップするには、現職での昇給を目指す方法もあります。
年功序列の風潮が強く残っている大手企業であれば、転職するよりも勤続年数を長くしたほうが昇給しやすい可能性があります。
転職すると場合によっては一気に年収をアップできますが、その後伸び悩む可能性も十分にあります。
現在の会社の昇給制度も確認しつつ、転職すべきかどうかを考えましょう。
好条件の会社に転職する
手っ取り早く年収をアップさせるなら、好条件の求人に転職することがおすすめです。
同じスキル、同じ仕事をしていても、勤務先の企業規模や条件によって年収が100万円単位で変わることは珍しくありません。
大手の企業のほうが年収が高く、福利厚生も充実しています。
ただし、そのような好条件の求人には応募が集まりやすく、ライバルに勝てる要素を持っていなければなりません。
どんな実績があるか、どんな資格を生かせるかをしっかりアピールしましょう。
副業で収入をアップさせる
現職で働きながら、副業で収入をアップさせる方法もあります。
建築士の資格を生かしてできる副業は多数あり、収入アップにつなげられます。
建築のデザインやアドバイスはもちろん、メディアの監修や建築関連の記事の執筆などを行って収入を得ている方は多いです。
建築業界は残業が多くスケジュールを確保しにくいですが、限られた時間を有効活用できる副業を探してみましょう。
建築士が年収を上げるまでのステップ
建築士が年収を上げるまでのステップを具体的に解説します。
今後何年でいくら年収を上げたいのかスケジュールを立て、段階ごとに年収を上げていきましょう。
現場での経験を積む
建築業界で年収アップを目指すなら、現場での経験は欠かせません。
設計やデザインを行い、クライアントとのやり取りも経験し、大きな規模の建築物に携わったり賞を受賞したりすることで、アピールポイントは増えていきます。
仕事が高く評価されれば、現職での年収アップにもつながるでしょう。
現場を理解することで自分にできることや得意なことも見極めやすくなり、キャリアプランを立てやすくすることも可能です。
一級建築士の資格を取得する
現在二級建築士の資格を持っている方は、一級建築士の資格取得を目指しましょう。
二級建築士と比較すると、一級建築士の年収は高い傾向にあります。
一級建築士のほうが携われる建築物の規模が大きくなり、その分高額な受注の仕事を担当できます。
給料に還元される金額も大きくなるため、年収アップを目指せるでしょう。
一級建築士として働くには、二級建築士として一定以上の経験を積む必要があります。
二級建築士よりも取得が難しく人数が限られていることから、資格手当などを出している企業も多いです。
大きなプロジェクトに携わる
大きなプロジェクトに携わることで、年収アップを期待できます。
小さい戸建ての案件よりも、商業施設や公共機関などのプロジェクトのほうが難易度が高く、携われる規模も大きくなります。
現職で高く評価されやすいだけでなく、転職時にも大きなアピールポイントとなるでしょう。
社内で大きなプロジェクトに携われるチャンスがあれば、迷わず飛び込んでみることをおすすめします。
社内で昇格する
大きなプロジェクトに携わり実績を積み、社内での昇格を目指しましょう。
実績が評価されれば昇格につながるだけでなく、役職につくことも可能です。
役職手当によって年収をアップさせれば、転職活動をすることなくより余裕のある暮らしができるようになります。
評価制度は企業によって違うため、自分の実績をきちんと評価してもらえる制度が整っているか確認することも大切です。
また、自分がどれだけ会社に貢献できたかをアピールし、昇格につなげましょう。
独立する
十分に実績を積んだら、独立して年収アップを目指す方も多いです。
誰もが知る建築物に携わった経験などがあれば、個人でも仕事を獲得しやすくなります。
建築士事務所を立ち上げ、雇われる側ではなく雇用する側となってお金を稼ぐことも考えてみましょう。
会社員とは違った大変さがありますが、自分の実力次第では会社員以上に稼ぐことが可能です。
年収に不満を感じている建築士は転職も考えよう
現職での年収アップが期待できない、将来考えられる年収よりも多くの収入を得たい方は、転職も検討しましょう。
どんな点で転職を検討すべきかを解説します。
目標の給与から仕事を選ぶ
すぐに年収をアップさせたいなら、目標の給与から求人を探す方法がおすすめです。
経験者の場合、最初から高い給与を期待することは十分に可能です。
建築業界の求人でも、経験者を優遇する内容は多くあります。
目標の年収を得られる仕事を探すほか、評価制度が明確な企業やステップアップしやすい企業を選ぶことで、将来的にも高い年収を期待できます。
自分の市場価値を理解する
自分の市場価値を把握することで、転職活動を行いやすくなります。
現職でまったく評価されていなくても、これまでの経験から市場価値は十分にあるというケースも少なくありません。
何人規模、何円規模のプロジェクトに携わった、一定の職種で数年以上の経験があるなど、自分の市場価値から適切な年収相場を把握しましょう。
企業とのミスマッチを防ぎ、効率的に転職活動を進めやすくなります。
転職エージェントに相談する
転職エージェントに相談することで、転職活動をスムーズに進めやすくなります。
転職エージェントは無料で利用できるものが多く、自分の市場価値を客観的に教えてくれたり、向いている仕事をアドバイスしてくれたりします。
自分の条件に合う求人を紹介してくれるので、自分で転職サイトの求人をすべて見る手間も省けます。
無料相談だけを利用することも可能なので、転職を検討している、今の自分ならどれくらい稼げるのかを知りたい方は気軽に転職エージェントを活用してみましょう。