建築士として就職、転職する際は、志望動機の作成はマストです。
自分がなぜ建築士として活躍したいのか、どのような活躍がしたいのかを企業にアピールしましょう。
建築業界ではこれまでの経験やスキル、資格などが重視されますが、それだけでは採用には至りません。
よりしっかりと自分自身のことを伝えるために、志望動機にはとくにこだわりましょう。
よくあるパターンや例文を紹介するので、志望動機を作成する際に参考にしてください。
建築士の志望動機に多いパターン
建築士の志望動機に多いパターンを5つ紹介します。
新卒生の就職から経験者の転職まで活用できるので、ヒントにしてください。
建築やデザインが好き
建築やデザインが好きで建築士を志す方は多いです。
建築やデザインに惹かれたきっかけや、感銘を受けたことなどを説明し、そこからこれまでどのような活動をしてきたかをアピールするのがおすすめです。
ブロックで家づくりをして遊んでいた、海外に建築デザインを学びに行った経験があるなど、人それぞれにアピール方法は違います。
自分の過去の経験や建築家を目指すようになったきっかけを振り返ってみましょう。
ものづくりの仕事をしたい
ものづくりの仕事がしたい、という志望動機もあります。
日本は丁寧なものづくりが世界的にも高く評価されています。
これまでにどのようなものづくりの経験があるのか、よりクオリティの高い仕事をするために何を学んできたのかなどを考えてみましょう。
ハウスメーカーであれば家づくりへのこだわり、大手建築会社であれば宿泊施設や商業施設、テーマパークで感動したことなどをアピールするのが効果的です。
企業の実績を確認し、分析することで、より的確なアピール方法を考えられます。
社会に役立つ仕事をしたい
社会貢献がしたくて建築業界を目指す方も多いです。
日本は地震や台風など、自然災害が非常に多い国です。
その中で安全な生活を守るためには、丈夫な建築物が欠かせません。
自分自身が建物に守られた経験がある、洪水の中で崩れなかった建物に感動した経験があるなど、社会貢献に建築がどのように関わっているのかを考えた上で適切な志望動機を考えましょう。
人の喜ぶ顔が好き
社会貢献につながる部分もありますが、人の喜ぶ顔が好きという方も建築業界に向いています。
とくにハウスメーカーなど、小規模な建築をおこなう仕事は、クライアントとの距離が近く、実際に喜んでもらえているところを目にしやすいです。
人の役に立つ仕事がしたい、というだけでは志望動機として弱いので、どうして建築と関わりがあるのかを明確に伝えられるようにしてください。
チームで物事を達成するのが好き
建築業界の仕事はチームワークが大切です。
連携して多くの業務を連続して行う必要があり、単独で行動すると全体の納期に悪影響が出ます。
チームで物事を達成した経験がある、それに喜びを感じるという方は、志望動機として有効活用しましょう。
学生時代の部活動や、建築学部での制作物など、チームでの活動をアピールしてみてください。
転職の場合は、マネジメントを行った実績などがあるとさらに有利です。
どんな建築士になりたい?例文3つを解説
建築士の志望動機としての例文を3つ紹介します。
ハウスメーカー、大手ゼネコン、地方公務員など、建築業界と言ってもさまざまな業務内容があります。
自分が建築業界でどのような活躍をしたいかを考え、志望動機もそれに合わせてみましょう。
下記の例文はあくまで参考にしつつ、より良い志望動機を考えてみてください。
ハウスメーカー
ハウスメーカーはその名の通り戸建ての住宅を建てることがほとんどです。
建築の仕事の中でも小規模な仕事が多いですが、その分お客様との距離が近く、喜ぶ顔を間近で見られるのが魅力です。
また、ハウスメーカーによって家づくりのこだわりも大きく違い、コンセプトと自分の目指す建築士像が一致していればやりがいを感じながら働き続けられます。
そんなハウスメーカーへの志望動機の例文を紹介します。
貴社の天然素材にこだわった注文住宅に、暖かみや家族みんなが集まれる優しい雰囲気を感じました。私自身木造住宅で育てられたこともあり、貴社の住宅を拝見した際に懐かしさ、親しみを覚えました。木造建築について学んだ知識と経験を貴社に還元し、私も天然素材を使用した暖かみのある家づくりをしたいと考えています。
大手ゼネコン会社
大手ゼネコン会社への志望動機は、ハウスメーカーや工務店への志望動機とは大きく違います。
業務内容が多岐にわたるだけでなく業務の規模も大きくなるため、どれだけ自分が会社に貢献できるか、そのためにこれまでどんな努力をしてきたかを強くアピールする必要があります。
とくに大手のゼネコン会社はライバルも多く、他の志望者と差をつける志望動機を考えることが大切です。
下記では一例を紹介しますが、自分なりのアピールポイントを探してみましょう。
貴社の○○市の再開発計画を拝見し、海外の都市を参考にした街づくりに強く感銘を受けました。私自身学生時代に海外の建築、都市に興味を持ち、1年間ロンドンへ留学した経験があります。貴社の再開発プロジェクトに関わらせていただければ、私の留学経験を活かした働きができると思っております。
地方公務員
建築士の資格や実務経験があれば、国家公務員試験を受けることも可能です。
地方公務員は比較的チャレンジへの条件が緩く、ある程度のスキル、知識、実績があれば公務員への転職も十分に可能です。
建築の専門職として地方公務員への転職を目指すためには、どんな実績があるか、どのような働きができるかをアピールする必要があります。
下記の例文も参考にして、自分なりの志望動機を考えてみましょう。
大学時代から河川と橋の研究を続けており、卒業後もインフラ工事を中心に建築業界に携わってまいりました。今一度、自分が生まれ育ったこの土地に貢献できる仕事がしたいと思い今回応募させていただきました。このエリアは川が多く、台風や大雨の被害が深刻になる恐れもあります。私が培ってきたインフラ工事の経験を活かして、安心して暮らせるまちづくりができればと考えています。
就職に有利な志望動機を考えよう
建築士を目指す方、建築士として転職を目指す方向けに、志望動機の考え方を解説しました。
建築業界の就職、転職は、これまでの実績を見極められることが多いです。
ですが、志望動機でさらに後押しできれば、より内定につながりやすくなります。
自身のこれまでの経験や考え方から、なぜ建築士として活躍したいのか、なぜその会社を選んだのかをしっかりアピールしましょう。
志望動機の書き方がわからないという方は、今回紹介した例文も参考にしてみてください。